北海道ラリー
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-9月16日発行 -

【第2レグ速報】

“北海道ラリー”成功裏に!!
三菱ランサー/石田正史 総合優勝
田口勝彦は無念の6



総合優勝の石田正史・さゆり組の三菱ランサー。
FIAラリー委員長のシェッカ・メッタが祝福

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総合優勝の三菱ランサーエボリューションV II
 インターナショナル ラリー イン 北海道2001(北海道ラリー)は、16日(日)帯広市南東の山岳地帯で最終レグの323・68キロ(内SS=競技区間、6ヶ所、96.72キロ)を行い、石田正史(三菱ランサーエボリューション)が2日間のSSのトータル、1時間56分45秒0で優勝、2位は増村淳、3位田口盛一郎でともに三菱ランサーだった。注目の“チャンピオンカー”三菱ランサーエボリューション・グループA仕様に乗る田口勝彦は、第9SSでスピン。右リアにダメージを受けて大きく遅れ、6位に終わった。(出走27台中16台が完走)

 どんよりと曇った空。時々雨が降った。十勝サーキットのサービスパークの東に連なる山々が第2レグ(最終)の舞台だった。前日をトップで走り抜けた田口に異変が起こったのは、この日3本目の第9SSだった。

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レグ1はトップを快走していた田口勝彦の三菱ランサー。
 「速度の上がらないSSが多いので、速く走れるところは思い切って行きました」と田口は言ったが、その思い切りがあだとなった。小花林道は入り口から約3キロほど路面 は割といい。両側と中央に草が生えているが、比較的凹凸が少なく、路面も平らだ。田口は思いきってアクセルを開けた。  緩い左コーナーでリアが滑った。タイヤは湿った草の上に乗る。「修正しようとしたのですが、道幅が狭く、リアがはみ出し、そこにあった大きな石に当たってパンクです。サスペンションも傷めました」。タイヤ交換でタイムをロス。そこから傷んだサスペンションでの走行だ。続くSSは台風で穿たれた溝やこぶし大の石の転がっている悪路。マキネンが今年のサファリで東アフリカの悪路を制した三菱ランサーエボリューション・グループA仕様も、リアのショックが傷み、大きく跳ね上がった後の抑えが利かない。ギャップでフロントを何度も路面 に打ち付け、フロントメンバー、ラジエターまでもダメージを受けた。遅れてサービス地点の十勝サーキットへ帰ってきた田口に、待ち受けていたアンドリュー・コーワン監督がごく自然に話しかける。
「ゆっくり走れ、と言ったけど、ゆっくり走るのは難しいだろう。これも経験だよ。世界の走りをするのにリスクは付き物だ。失敗を繰り返しても、自分の速さに自信を持つことだ」。

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田口勝彦のマシンが破損したSS9後のサービス。
WRCメカニックによる懸命なサービスで見事修復。
 コーワン監督と田口が話すすぐ横の赤いワークステントの下では、世界ラリー選手権(WRC)を戦うサービスの“プロ集団”が泥まみれの田口車の整備に奮闘していた。制限時間は20分。タイヤを外し、ジャッキアップ。リア・サスペンションにからみついた硬く丈夫なワイヤーを切り取り、サスペンションを分解する。フロントを担当する組はアンダーガードを外し、ラジエターを交換。足回りも換えて行く。WRCで見せるサービスそのもの。見ている方が時計を見ながら心配になるくらいだが、彼らは難作業をギリギリいっぱいの時間内で終わり、田口をラリーへと復帰させた。
 
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田口勝彦は総合6位でゴール。
「このラリーがアジア・パシフィックラリー選手権、WRCへとつながるよう、出来る限り協力してきました。田口の成績はともかく、WRCを戦うチームの一端を見ていただけたかと思います」とラリーアートの北根幸道社長は言っている。FIA、アジア・パシフィック地区のラリー委員の面 々も世界展開を視界にこのラリーを視察。評価は上々で好意的な受け取り方だった。北海道・十勝平野とそれを取り囲む山々で2日間に渡って行われたラリーは、世界に向かっての第一歩を踏み出したようだ。


好印象を持った。(シェッカ・メッタ=英国、FIAラリー委員会・委員長)
 北海道でのラリーはとてもいい印象を持っています。ラリーを走らす上での背景は素晴らしい。ドイツは来年からWRCを開催しますが、日本の経済的な背景は、テレビ放映などを考慮に入れるとより重要度を増します。日本には自動車メーカーも多く、WRCにもチームを送り出しています。初めてみた日本のラリーですが、運営上は取り上げる問題はないと思います。具体的な話になると、SSは良くできています。特に第1、第3SS(小坂山)はドライバーにとっても楽しいステージでしょう。観客整理は完璧だし、野生動物にしても、鳥1羽、動物1匹も犠牲にはしていない。自然保護という面 はFIAも注目しているところだが、全く問題はないと思います。 運営では計時も見事でした。ただ、27台と出走台数が少ないので、これが60台になったとき、今度のようにうまく行くかどうかは未知数です。あえて問題点を指摘すると、第1レグのサービスパークでしょう。大雨が降ったらぬ かるんで作業は出来ないでしょう。第2レグのようにキチンと舗装された場所が必要です。それにプレスセンターがどうでしょう。大きな大会になると200人以上のプレスが集中します。それに対するサービスがどうなるか、今回は見ることが出来ませんでした。今回の数倍、大きなスペースを用意すべきでしょう。
 アジア・パシフィック、さらにはWRC開催へと関係者が努力することを願っています。

 

大会3日目9月16日(日)
■ 最終総合成績(確定) ■


         
順 位 ドライバー 車名 *タイム カテゴリー
1. 石田正史/石田さゆり 三菱ランサーエボリューション 1時間56分45秒0 N
2. 増村淳/福村行則 三菱ランサーエボリューション 3分32秒5 N
3. 田口盛一郎/坂下勝 三菱ランサーエボリューション 5分54秒3 N
4. 星野満/後藤茂行 三菱ランサーエボリューション 6分52秒4 N
5. 箕作有俊/長谷川倫子 三菱ランサーエボリューション 9分50秒8 J
6. 田口勝彦/デレック・リンガー 三菱ランサーエボリューション 10分16秒5 A
7. 田中伸幸/森公聖 三菱ミラージュ 11分03秒2 J
8. 寺尾公秀/諏訪明広 三菱ランサーエボリューション 13分00秒4 N
9. 斉藤断/工藤慎一 三菱ランサーエボリューション 17分06秒1 J
10. 中島正裕/黒崎直樹 三菱ランサーエボリューション 18分46秒0 N
11. 入夏高志/飯田淳一 三菱ランサーエボリューション 19分26秒9 N
12. 須沢光夫/丸山和彦 トヨタ・カローラ 21分14秒0 J
13. 野村幸伸/三木孝市 ダイハツ・ストーリア 37分03秒6 J
14. 佐野禎彦/溝井誠 ローバー・ミニ 50分36秒7 N
15. 中野貴子/赤羽隆子 スバル・ヴィヴィオ 1時間00分38秒2 J
16. 村野まさよし/坂本修身 トヨタ・ヴィッツ 1時間04分27秒6 J
[A=グループA車両、N=グループN車両、J=JAF規定車両] *タイム=2位 以下はトップとの差

●石田正史 選手 プロフィール
1956年 8月 5日 生  45歳 群馬県在住
趣味:料理 職業:会社役員(カーステーションマルシェ主宰)
インターナショナルラリーイン北海道2001への抱負 「グループN優勝を目指す!!」
【略  歴】
20歳からラリーを始める。群馬のラリーで頭角を現し、 TE71(トヨタ)で群馬ラリーチャンピオンに、 1985年からAE86(トヨタ)を駆って全日本ラリーにフルエントリー 九州ACK全日本ラリー初優勝をマーク セリカST165(トヨタ)・スバルインプレッサ(富士重工)を乗り継ぎ 現在はランサーエボリューションを駆り全日本ラリーで活躍中。 RAC・フィンランド・オーストラリア・サファリ・ポルトガル等、 海外ラリーの経験も豊富である。国際格式のラリーでは今回の 「インターナショナルラリーイン北海道2001」が初優勝となり、 輝かしいプロフィールを更新した。
【主なWRC参戦ラリー】
RACラリー(英国)、サファリラリー(ケニア)、 オーストラリアラリー、1000湖ラリー(フィンランド) 、ポルトガルラリー
【2001年の戦跡】
・ノースアタックラリー   Cクラス 3位
・ひえつきラリー      Cクラス 2位
・スノーイン北海道     Cクラス 2位


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ENGINEERS Vol.5 稲垣秋介(モータースポーツ・グループ長)

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