「マールボロ三菱ラリーアート」は来る10月4日〜7日に開催される世界ラリー
選手権(WRC)第11戦サンレモラリーから三菱初のワールドラリーカー(WRカ ー)、三菱ランサーエボリューションWRCを投入する。
三菱ランサーエボリューションWRC
マールボロ三菱ラリーアート
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●長年にわたる三菱モータースポーツ活動
1966年、三菱はモータースポーツ活動の場としてフォーミュラレースを選んだ。
1970年には当時のフォーミュラ2のエンジンでは世界で最も戦闘力があると言わ れていたコスワースのエンジンと互角に勝負できるDOHC4バルブエンジンを開発、
国内外のレースに参戦した。一方、三菱は1967年サザンクロスラリーにフォーミ ュラー3で開発したエンジンを搭載したコルト1000Fで国際ラリーに初参戦。1
972年までの5年間はレースとラリーの両活動を展開してきた。
1970年、三菱は世界マーケットを対象とした4ドアセダン“ギャラン”を発表。
同時に自動車メーカーとしてのモータースポーツへのかかわり方を見直し、“世界最 高峰のラリー参戦“を決めた。究極の性能が要求されるラリー車と、生産車の優れた
性能を同時に追求することができると考えたからだ。以来、三菱はラリー活動を“先 行技術の開発”と位
置付け、今日でもその考え方を継承している。
●ランサーエボリューションの進化
ランサーエボリューション・グループA仕様車は、1993年、WRCモンテカル ロラリー参戦以来、26回の優勝を飾っている。フィンランドの英雄、トミー・マキ
ネンは4度の世界チャンピオンを勝ち取り、三菱は1998年、マニュファクチャラ ーズ選手権でもチャンピオンに輝いた。特に生産車をベースとして改造範囲の少ない
グループNでは、1999年グレートブリテンラリー以来、連勝記録を23勝に伸ば し、過酷なラリーの実戦でその総合性能の高さを実証している。
三菱ランサーエボリューションWRC
マールボロ三菱ラリーアート
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●いまなぜWRカーなのか?
WRCのレギュレーションが、グループA車両を開発できない欧州メーカーの救済 策として設けられたWRカー規則を組み込んだことによって大きく異なってきたこと
で、グループAでありながら好成績を得ている三菱にも将来を見通した検討が必要と なった。生産車との繋がりを重視しているグループAのルールでは、車両の基本骨格
やレイアウトの変更は許されない。それは三菱の理念と一致していたが、他のワーク スチームは連続する12ヶ月に2,500台を生産しなければならないと言う制約を
受けないWRカーで参戦。三菱もランサーエボリューションを更に進化させることを 目的にWRカーでの参戦を決心した。「WRCを走るランサーが得てきた技術、経験
から来るノウハウは、現行の三菱車に注ぎ込んできています。しかし、ランサーエボ リューションを進化させるために、敢えてWRカーに切り替えるのです。WRカーで
ないと許されない改造部分があります。その先行技術をWRカーで得て、市販車へ盛 り込むのです」とチーム総監督木全巌は語る。
チーフエンジニアのベルナール・リンダウアーも「グループAの概念とWRカーの レギュレーションとの問題を我々も考えないわけにはいかなくなった。他のワークス
チームのWRカーとの差がますます大きくなろうとしている。我々もWRカーのレギ ュレーションを受け入れて、更なる性能のアップを図るべき時が来たようだ」と語っ
た。
●改造範囲の広いWRカー
三菱ランサーWRカーのベースは4ドアサルーンのランサーセディア。WRカーの レギュレーションに従って多くの部分が改造されている。エンジニアはサスペンショ
ン、車体、重量バランスなどを調整でき理想的なラリー車を作り上げることができる。
エンジンの位置変更も規程の範囲内で可能だ。新しいランサーWRカーのリアサスペ ンションは他のWRカーと同じマクファーソンストラットを使っており、自由度が増
している。これでラフな路面での接地性が一気に向上する。改造型のフロントとリア のホイールアーチは更にサスペンションの動きを良くする。また、2リッターのター
ボエンジンと精巧な4輪駆動のトランスミッションなど、過去に優秀さが証明されて いるコンポーネントの多くは継続して使われている。
●初シェイクダウンは英国でロイックスがドライブ
三菱ランサーエボリューションWRC
マールボロ三菱ラリーアート
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ランサーエボリューションWRカーは7月24日、「マールボロ三菱ラリーアート
」、フレディー・ロイックスが初ドライブして、英国ロンドン北方のミルブルックテ ストコースで最初のテストランを行った。
「三菱WRカーのプロジェクトに関わって、最初にドライブできて光栄だ」とロイ ックスはまず話した。そして「今のランサーの完成度はシリーズ中一番過酷なサファ
リの優勝でトミーが証明したばかりだ。それに加えてさらに細かい改造ができるから、
より戦闘力が増していると思う。素晴らしい」と絶賛した。
「エンジン、フロントホイールの動きとも格段に進歩している。特に重量バランス は断然いい。まだプロジェクトは始まったばかりだ。今年のサンレモラリーは三菱に
とって大きな一歩になると思う。ゴールしたらまたいろいろなことが分かるはずだ。 もちろんサンレモまでにテストをとことんやって三菱ランサーWRカーは玉
成されて いくだろうね」ロイックスは大きな期待を込めて語った。
三菱WRカーが初投入される第11戦のサンレモラリーに向けて、テストはターマ ック路面
を中心に3000〜4000kmにわたる走行テストが計画されている。
チーフエンジニアのリンダウアーはテストを終えた後、「ラリー出場には『もうこれ
で出来上がった』ということはない」と更なる性能向上に早くも目を向けていた。
「今からサンレモまで我々は5回のテストを計画している。サンレモと次のコルシカ
のターマックラリーにまず照準を合わせる。もちろんオーストラリア、グレートブリ テン両ラリーに向けてのグラベルに対しても十分なテスト計画を持っている。WRカ
ーのレギュレーションを取り入れることで、特にサスペンションの仕様と重量バラン スの面
において格段に進歩するのは分かっている。ただ、信頼性ついては実戦での結 果が興味深い。もちろん各パーツは日本のエンジニアの協力も得て十分にテスト済み
だし、基本的的なトラブルはないと考えている」と今後の見通しを語った。
今年、三菱ランサーWRカーはサンレモラリーでデビュー後、ツールドコルス(1 0月19日〜21日)、オーストラリアラリー(11月2〜4日)そして、最終戦の
英国ラリー(11月23〜25日)と計4戦を戦う。
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