-8月10日発行 -

ランサーエボリューションWRカー
技術概要
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三菱ランサーエボリューションWRC
マールボロ三菱ラリーアート
トミー・マキネン
(2001年8月6日 ラリーアートヨーロッパにて撮影)

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三菱ランサーエボリューションWRC
マールボロ三菱ラリーアート
フランステスト
(2001年7月30日〜8月3日)

2001年世界ラリー選手権(WRC)第8戦サファリラリーで5回目の総合優勝を果 たした三菱自動車は、増々高速化するWRCの将来を見据えて、他のワークスチームの出場車両と同様、生産車からの改造の自由度が広い“WRカー(ワールドラリーカー)”で2001年WRC第10戦サンレモラリーから出場する。
三菱ランサーエボリューションWRカーは、現在出場しているグループA車両に較べ2,500台を生産しなければならないという条件なしに操縦性・走破性等を向上することができるWRカー規定に従って、技術事項を見直したもので、戦闘力の更なる向上がはかられ2001年終盤のチャンピオンの争奪に大きな期待がもてる。

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三菱ランサーエボリューションWRC
マールボロ三菱ラリーアート
フランステスト
(2001年7月30日〜8月3日)

著しく走行条件の異なるモンテカルロラリーとサファリラリーでの総合優勝は、生産車からの改造範囲に厳しい制約のあるグループA規定で出場しているランサーエボリューションが、他社ワークスチームのWRカーを上回る操縦性・走破性・信頼性を示すと共に、ベースとなる生産車の技術力の高さを実証した。

グループA規定では変更できなかった技術事項が変更可能となるWRカー規定では、戦闘力の向上は勿論のこと、信頼性も更に向上する。マールボロ三菱ラリーアートのエンジニア、ベルナール・リンダウアーは「エンジン搭載位 置の変更による前後重量配分の変更(操縦性の向上とタイヤの摩耗の均一化)、フロント及びリヤホイールアーチの拡大によるサスペンションストロークの増大(直進性及び走破性の向上)、特にサスペンションストロークの増大はあらゆる走行条件下でタイヤの接地性を著しく向上させ、駆動力伝達効率を大幅に改善、ランサーエボリューションWRカーの際だった戦闘力向上に寄与している。また、ロングホイールベースの採用によって、加減速時のピッチング特性を最小限にでき、駆動力損失の低減ができたのは、他社ワークスチームのWRカーとは異なる大きな特長である」と語った。

7月24日に英国で行われたシェークダウンに続き、ランサーWRカーの玉 成はラリー出場と合わせ順調に進められ、サンレモラリー出場までに約4,000kmの走行テストが計画されている。ランサーエボリューションWRカーは、三菱の30年間にわたるモータースポーツ活動で得たノウハウと最新技術が組み合わされた究極のマシーンであり、グループA車両規定では出場車に搭載することができなかった先行技術の実用性もラリーの実戦の場で確認でき、その成果 は生産車の技術事項として反映されることになる。

【技術概要】

●エンジン
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三菱ランサーエボリューションWRC
マールボロ三菱ラリーアート
エンジン

WRCで4度のドライバーズ・チャンピオンを獲得、信頼性を誇る現行グループAランサーが搭載している4G63ユニットにレスポンスの向上など新たな改良を施して搭載する。特に、グループA車両規定ではエアコンのラジエター搭載を前提としている生産車のインタークーラー位 置は一切変更を許されないが、WRカー規定ではインタークーラーの搭載位置が自由である為、この位 置変更により冷却効率が向上、既にエンジン単体で10馬力以上の出力向上を確認している。また、吸排気系の変更も可能となったことにより、エンジンレスポンスも更に向上した。

●重量配分
WRカー規定ではエンジン搭載位置の変更が25mmの範囲で可能であり、前後重量 配分の変更に大きく寄与してフロントタイヤの負担が低減。また、旋回時のターン・イン特性向上に加え、高速旋回時のアンダーステア特性の低減、高速旋回時の安定性が大幅に向上した。

●サスペンション
WRカー規定ではサスペンションはマックファーソン形式・トレーリングアーム形式 又はベースとなる車両の形式に規定されている。ランサーエボリューションWRカーでは、前後サスペンション共にマックファーソン形式を採用。WRカー規定によるインナーフェンダーの改修によりサスペンション・ストロークを増大。バネ定数の低減が可能となり特にグラベル路面 での接地性が大幅に向上、駆動力損失も低減した。加えて駆動力の向上は旋回時の安定性にも寄与し総合戦闘力の向上を実現した。

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三菱ランサーエボリューションWRC
マールボロ三菱ラリーアート
フロントサスペンション
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三菱ランサーエボリューションWRC
マールボロ三菱ラリーアート
リアサスペンション
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三菱ランサーエボリューションWRC
マールボロ三菱ラリーアート
ラリーアートヨーヨッパでのトミー・マキネンと
チーフエンジニアのベルナール・リンダウアー(右)
(2001年8月6日)
●ロングホイールベース
ロングホイールベースについては、ランサーエボリューションWRカーの開発を担当した現地エンジニアからも疑問視されていたが、シェークダウン走行 並びに 実走行テストを重ねるごとにその疑問は自信変わり、最終的にはランサーエボリューションWRカーの最大の特長であると誰もが確信した。ロングホイールベース化による旋回時のターン・イン特性については、グループA仕様で実績のある駆動系制御を活かして容易に解決できた。ラリーの高速化への対応として直進時の安定性の確保は最重要課題であり、ロングホイールベース化はその解決策として欠くことができない。

 

 

 
 


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