2002World Rally Championship
 ラリー北海道2002
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2002年FIA アジアパシフィックラリー選手権第4戦

【9月8日(日) 最終・第3レグレポート】
(総走行距離257.28km 内SS14〜SS20 79.89km)
気温:15度前後 天候:曇り
路面:ドライ

アジパシ第4戦ラリー北海道 閉幕
「チーム三菱ラリーアート」
田口勝彦、無念のリタイア

グループNはマルコス・リガト(アルゼンチン)の三菱ランサーが優勝!

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三菱ランサーエボリューション
M・リガト/R・ガルシア
総合2位、グループN部門1位
(写真:02.9.8 ゴール)

 2002年FIAアジア・パシフィックラリー選手権(アジパシ)第4戦の北海道ラリー最終日は8日、帯広市を中心に257.28キロ(うちSS7カ所=89.89キロ)を行い、ポッサム・ボーン(ニュージーランド、スバル・インプレッサ)が、3日間のSS20カ所、254.1キロを3時間15分08秒7で走り、今季アジパシ初優勝した。2位にはマルコス・リガト(アルゼンチン)、3位は奴田原文雄でともに三菱ランサーエボリューションだった。トップのボーンを8秒5差で追っていた田口勝彦(三菱ランサーエボリューション)は、SS17、同18で3本のタイヤがパンク。SS18を終わってリタイアした。なお、グループNではリガトが優勝した。グループN2位は奴田原。

勝負をかけた最終レグ、田口の三菱ランサー、SS17、18で3本のパンク


三菱ランサーエボリューショングループA仕様
「チーム三菱ラリーアート」
田口 勝彦/D・リンガー
(写真:02.9.8 第3レグ)
 どんよりと曇ってはいたが、雨はなかった。比較的走りやすく、好勝負の展開が予測された。しかし、帯広市東南の丘陵地帯は、思わぬトリックを仕掛けて、ドライバーたちを待ち受けていた。ことにSS14のリピート、SS17が数人のトップ・ドライバーに取っては“悪夢のSS”となった。
 大ショックを受けたのは田口だったろう。SS17で左前がパンク。2分半程でタイヤ交換。SS18へと進んだが、ここにも落とし穴が待っていた。フロント左がまたパンク。SSを終わって移動し始めたときに今度は左のリアがスモールリークでパンク。合計3本のタイヤがフラットになった。無傷の右リアを左前につけ「前輪で引っ張っていけば何とかなるかと思った」(田口)だったが、蛇行して走行不可能。結局リタイアせざるを得なかった。
 「2レグの後半から調子が上がってきたので、頑張ろうと思っていたら、今日最初のSSでフロントデフが不調になりました。それは直ったんですが、3本のパンクには参りました。トップと2分、3位と2分の差があったので、抑えての走りでしたが…」と田口は逃した2位を悔しがった。


三菱ランサーエボリューション
M・リガト/R・ガルシア
(写真:02.9.8 第3レグ)
 田口と同じ、パンクに泣いたのはカラムジット・シン(マレーシア、プロトン)だった。SS14、15、16とトップタイムを連発。前日の7位から5位へと順位を上げ「表彰台を狙って走っていた。マキシマム・アタックを続けていた」(シン)SS17で左前輪がパンクした。「2回目に走った時には道が深くえぐれていた。所々にコンクリートの排水溝が横切っている。その段差に前輪がヒットして一発でパンクだ。あれは酷かった」と悔しそう。田口も段差を抑えて走ったにしても、溝とコンクリートの段差がタイヤやホイールを痛めつけたと言えそうだ。
 勝ったボーンは言う。「コンクリートは見つけ次第、減速して避けた。あれにまともに乗り上げたらおしまいだと思ったよ。シンは気の毒だった」。
 2位になったリガトも「避けて走るよりほかなかった。SS17、18を何とか乗り切れて良かったよ」と苦笑。日本の道を走り慣れている奴田原は「あれは避けるしかないんです。そういう道なんです」と当たり前のような口調だった。 シンは「最終日のSS全てをトップで走ろうと思った」そうだから、そのショックは大きかったようだ。2周目を無事にこなすかどうかが、このラリー最大の決め手だった。

■ …優勝したポッサム・ボーンがSS20で、大観衆に驚きの声を挙げさせる“土手登り”をやってのけた。このステージはサービスパークと川を分ける土手に沿ったダートを走るもの。1.17キロの半ば過ぎにS字状のシケインがあるが、その抜け出しでミスをしたボーンは、土手を斜めになって疾走。間もなく走路に戻った。
 しかし、そのすぐ側にはカメラマンがいて、「すぐ1メートルほど下を抜けていった。ちょっと前に上に上がったけど、そうでなかったら、まともにぶつかったかもしれない」とカメラマンの1人は言った。

■…FIA(国際自動車連盟)からはラリー委員長のシェッカ・メッタ氏を始め多くの視察メンバーが来ていて、ラリー現場を見て回っている。3日を終わって、ガブリエル・カドリンガー・マニュファクチャラーズ委員長は、気がかりな発言。
 「開催状況はとてもいい。WRCへ向けて努力していることが分かる。すぐではないが、実現することを我々始め多くの人々が願っている」。
 ここまでは、外交辞令ともいえるが「開催するとしたら、なにが必要か」の質問にこういう答えだった。 「冬季に開催することだろう。問題になりそうな路面が掘れることも、凍結した冬にはない。堅い路面で走れる。そうなれば開催の可能性は高まるし、開催チャンスはより近づくと思う」。

■…総合2位になったマルコス・リガトは最終SS(20)を待つ間、サービス・パークにあった自転車を見つけ、ふざけ半分に見事なウィリーを披露して笑わせた。携帯用の小型自転車の前輪を巧みに上げて、ペダルをこぐ。
 「子供の頃にさんざんやった。自転車が違って、下が砂利でなかったらもっと長く走ることは出来るよ」と笑う。
 ラリーコースが深く掘れてしまった点では、すっかり面食らったが、大事に走って総合2位とグループN優勝。
 「アルゼンチンから来た甲斐があった。次はプロダクションカー選手権で勝つことを狙うよ」と言っていた。


SS18終了後にリタイアした田口勝彦のコメント>>>こちら


■最終・第3レグ終了時 総合成績(暫定)■

順位
ドライバー/コ・ドライバー
車両(クラス順位)
タイム
1
P・ボーン / M・ステイシー スバル・インプレッサ(A1位)
3時間15分08秒7
2

M・リガト / R・ガルシア

三菱ランサーエボリューション(N1位)
6分24秒7
3
奴田原 文雄 / 林 哲 三菱ランサーエボリューション(N2位)
7分03秒8

4

柳沢 宏至 / 美細津 正 スバル・インプレッサ(A2位)
9分26秒3
5
K・シン/ A・オー プロトン・PERT(A3位)
11分30秒9
6
E・オーディンスキー /
L・スチュワート
三菱ランサーエボリューション(N3位)
11分51秒0
7
S・ワレン / D・ジュード 三菱ランサーエボリューション(N4位)
14分40秒2
8
J・L・レイロウド / R・スコット 三菱ランサーエボリューション(N5位)
16分48秒9
9
炭山 裕矢 / 星野 元 スバル・インプレッサ(A4位)
17分18秒7
10
N・カルダローラ / G・アグネーゼ 三菱ランサーエボリューション(N6位)
18分52秒0
2位以下のタイムはトップとの差
A=グループA
N=グループN


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