2002 Cross-Country Rallies
- 11月3日発行 -

2002年FIAクロスカントリーラリー・ワールドカップ第8戦
「UAE デザートチャレンジ2002」

【11月2日(土) 最終第4レグレポート】
ルブアルハリ砂漠〜ドバイ
SS 405km
総走行距離535km

「チーム三菱ラリーアート」
ペテランセル総合優勝!!
フォントネ2位、ビアシオン3位
増岡2日連続のSSベスト



三菱パジェロエボリューション
「チーム三菱ラリーアート」
S・ペテランセル/J・P・コトレ
(02.11.2 第4レグ)


 アラビアの大砂漠を走るUAEデザートチャレンジ2002最終日の11月2日(土)はUAE南部のリワ・オアシスからドバイまで535キロ(うちSS競技区間405キロ)を行い、三菱パジェロエボリューションに乗る「チーム三菱ラリーアート」のステファン・ペテランセル(フランス)が、4つのレグのSS合計1488.7キロを15時間21分01秒で走り優勝。2、3位には同チームのジャン・ピエール・フォントネ(フランス)、ミキ・ビアシオン(イタリア、ともに三菱パジェロ)が入り、三菱はトップ3を独占した。同チームの増岡浩(三菱パジェロエボリューション)は、3、4レグで連続してトップタイムをマークしたが、初日の転倒、2日目のマシントラブルとペナルティーのため20位だった。

三菱圧勝!!

三菱パジェロエボリューション
「チーム三菱ラリーアート」
増岡浩 / A・シュルツ
(02.11.2 第4レグ)
 アラビアの大砂漠、ルブアルハリを4日間、2100キロにわたって走ったラリーが、2日午後にスタート地点のドバイに戻ってきた。ゴールは旧首長の館、王宮前に表彰台が設けられていた。土造りの質素なドバイ首長国の王宮は、入り江に林立する高層ビル群が嘘のように思える。1800年代に作られた“ドバイ最高の建造物”と説明にあった。貴重な水をふんだんに与えられて育つ街路樹やビル群は、原油の国の富を象徴しているようでもあった。
 日産ピックアップ、BMW・X5など03年のダカールラリー(通称パリダカ)を視界に置く車がトラブルで後退し、三菱ワークスは“内なる戦い”を強いられることになった。“パリダカ”へ向けてドライバーたちは過酷な砂漠を走り抜けた。

 「今回のラリーでは一度もメカニカル・トラブルがなかった。車は砂の深い道でも、砂漠でも、その中の砂丘も速く走れた」と優勝したペテランセルは言った。新型のパジェロエボリューションはペテランセルと増岡が乗る。その増岡は初日に転倒し、2日目にはリア・ディファレンシャルのトラブルで大きく遅れた。しかし、4日間のラリーで残る2日間はSSトップタイムをマーク。02年パリダカ優勝者の速さを示した。「初日の転倒は片方の車輪だけがギャップに跳ね上げられた結果だったと思います。デフの問題は解決出来るものです。パリダカではステファンとの勝負になりますが、きちんと走れば決して負けない自信はつきました。このラリーの結果は全てパリダカに生かせると思います」と語っている。


三菱パジェロ
「チーム三菱ラリーアート」
J・P・フォントネ / G・ピカール
(02.11.2 第4レグ)
 ビアシオンはかつてランチアに乗ってWRC(世界ラリー選手権)を2度にわたって制した名手。「乗るたびにパジェロの状態が分かり、砂漠の走り方に自信が出てくる」と言う。確実に走るフォントネとともに増岡、ペテランセルにとって勝負では気の許せない“仲間”となった。
 ドミニク・セリエス監督は満足そうに言う。「皆がよくやってくれた。いいデータも取れた。UAEへの参戦は全ての面で成功だったし、満足している」と。

 日産は昨年走ったピックアップを整備し、そのまま持ち込んだが、パンクやホイール、クラッチのトラブルで冴えがなかった。現在、南アで作っているパリダカ車にここでのデータをどこまで生かしてくるか。
 BMWもまた、トランスミッション、エンジンのトラブルで上位には進出出来なかった。X5を03年パリダカまでに信頼性を持たせるかは、時間との勝負。「気温の低い1月のパリダカでは、UAEのような問題は起こらないだろう」とチーム関係者はいっている。

 4日間の砂漠のラリーは、参加各チームにとって勝負とともに、03年パリダカへの貴重なデータを得たことになる。

トピックス
 三菱のサービステントには多くの人がやってくる。かつてラリーの中東選手権チャンピオンのアル・ハジリ(カタール)も、民族衣装でやって来た。「私は車を買いたいと言っているんだよ。お金はある。お金を払うから売ってくれ、と言っても駄目なんだ」とパジェロエボリューションを指さして言う。セリエス監督は「この車はここにあるだけしかできていないんだ」と苦笑。そのあとも見知らぬUAEの民族衣装を着た人物が現れ「いくらで買える?」と言う。オイルリッチの国のラリー好きには魅力的なパジェロエボリューションのようだった。
 もっともBMWへ行って“商談”をしたUAEの人は「3回ワールドカップに出るのには、約3億円(日本円換算)が要る、と言われた。パジェロはどうだ?」と切り込む。BMWもクロスカントリーのワークス車は、手持ちの2台しかないようで、体よく吹っかけて?断っているようだった。

 
■最終・第4レグ終了時・総合成績(暫定)■
順位
ドライバー
車両(クラス)
タイム
1
S・ペテランセル 三菱パジェロエボリューション(T2)
15時間21分01秒
2
J・P・フォントネ 三菱パジェロ(T2)
42分20秒
3
M・ビアシオン 三菱パジェロ(T2)
49分43秒
4
S・アル・ハマリ 日産パトロール(T2)
4時間22分06秒
5
M・パウエル ランドローバー・ディフェンダー(T2)
4時間46分06秒
20
増岡 浩 三菱パジェロエボリューション(T2)
**
**増岡の順位、タイムは未発表(日本時間11月3日午前6時時点)
1位のタイムは第1レグからのSS合計所要時間とペナルティーの合計
*2位以下のタイムはトップとの差
(T2)=スーパープロダクション部門


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