世界ラリー選手権(WRC)第13戦(最終戦)
ネットワークQラリー・オブ・グレートブリテン

三菱、WRC完全制覇!!
初のマニュファクチャラーズ・チャンピオン確定
トミー・マキネン、3年連続ドライバーズ・チャンピオン確定
グスタボ・トレレス、Gr-Nドライバーズ・チャンピオン確定
(正式発表は12月FIAにより行われる)

11月24日 第3・最終レグ 
総走行距離:589.95km
内SS距離:166.37km




R・バーンズ総合優勝。三菱ランサー、今季最多の7勝を達成!

11月24日、1998年世界ラリー選手権(WRC)の最終第13戦ネットワークQラリー・オブ・グレートブリテン(以下グレートブリテンラリー/旧称:RACラリー)がロンドン西部の地方都市チェルトナムにゴールし、三菱のリチャード・バーンズがシーズン2勝目となる総合優勝を飾った。これにより三菱は今シーズン最多となる7勝を挙げ、最後までトヨタと熾烈な争いを展開していたマニュファクチャラーズ(製造者部門)タイトルをWRC参戦26年目にして、初めて確定的にした。同時にトミー・マキネンが史上初となる3年連続ドライバーズ・チャンピオンを確定とし、通算獲得回数でも歴代2位に躍り出た。これで三菱はWRC主要2部門のチャンピオンとなり、1995年のスバル以来の快挙となった。更にGr-Nクラスのグスタボ・トレレスのドライバーズ・チャンピオンを含め、3つのタイトルを獲得。生産車の総合性能を競う世界最高峰のラリーWRCで三菱は完全制覇を達成、ランサーの総合性能の高さを世界に実証した。

マニュファクチャラーズタイトルが三菱とトヨタ、ドライバーズタイトルがマキネンとC・サインツ(トヨタ)のそれぞれ一騎打ちに絞られて迎えた最終戦。まさに決戦の舞台となった今回のグレートブリテンラリーは11月22日にチェルトナムからスタートした。この日の第1レグはほとんどがギャラリーステージとして行なわれ、多くの観客が固唾を呑んで、熾烈なチャンピオン争いの行方を見守った。そしてその観客が見守るなか、信じがたいことが起こった。チャンピオンシップをリードしていたマキネンが、第5SSにおいてクラッシュによるまさかのリタイア。これにはすべての人々が目を疑った。しかし、これはマキネンにとっては不運な出来事だった。この日は同ラリーの前座レースとしてクラシックカー・ラリーが行なわれていたが、そのなかの1台がコース上にオイルを漏出。1番手スタートだったマキネンはそのことを知らないまま、コースに進入し、オイルに足を滑らせてあえなくクラッシュとなったのだった。一方、チームメイトのバーンズもこの日は奮わず、総合6位でゴールした。


リタイアにより、もはや自力でのチャンピオン獲得の夢が途絶えたマキネンにとっては、バーンズの活躍が彼の命運を握っていた。それは三菱のマニュファクチャラーズタイトルの行方に関しても同様だった。そして迎えた第2レグ。多くの期待を一身に背負ったバーンズは、この日その期待に十分応えるだけの快進撃を見せた。前日とはうって変わってトップタイムを連発し、後続に1分15秒の大差を築いて総合トップでゴール。トヨタ陣営のD・オリオールがこの日リタイアし、C・サインツが総合4位でゴールのため、このままバーンズがリードを維持すれば、マニュファクチャラーズタイトルを三菱がほぼ手中にする展開となった。


24日の最終日になってもバーンズの快進撃は衰えることはなかった。この日行なわれた7カ所すべてのSS でトップタイムをマーク。そのリードは開く一方だった。ラリー終盤、もはやバーンズに追いつけるライバルの姿はなく、総合優勝はほぼバーンズの手に渡ろうとしていた。それは同時に三菱のマニュファクチャラーズ・チャンピオンの確定も意味していた。しかし、マキネンのドライバーズ・チャンピオンの行方はサインツが総合4位をキープしていたために可能性は限りなく消えかけていた。だが、第1レグでのマキネンのリタイアのように、ラリーは何が起こるか分からない。最終SSのゴール300m手前。そこにはマシンから降りたサインツの姿があった。まさかのエンジンブロー。サインツ車はあとわずか300mの道のりもすすむことはできなかったのである。まさに奇跡の逆転劇。予想のできないラリーが毎戦展開された今シーズンを象徴するかのような出来事だった。これでマキネンはほぼあきらめかけていたチャンピオンを手中に収めることとなり、前人未到のドライバーズ・チャンピオン3連覇を達成。三菱にとってはWRC参戦史上、最高の形でシーズンを締めくくることとなった。

グループNでは三菱ランサーで出場のM・ストールが、終始首位をキープし、部門優勝を飾った。これで三菱は今シーズン、13戦中11勝を飾る圧倒的な強さでグループN部門を席巻した。


トミー・マキネン:「リタイアしてからというもの、その後はとてもつらかった。でも再びチャンピオンになれるなんて思ってもみなかった。信じられない。1年間一緒に戦ったチームの皆に感謝したい。」

チームディレクター アンドリュー・コーワン:「我々はチャンピオンを獲るために、ここに来た。そしてそれに必要なポイントを獲得した。バーンズはよくやってくれた。すばらしいシーズンをおくることができて非常に満足している」


※ランサーエボリューション5の表記は正式にはVですが、インターネット上では文字化けを避けるために算用数字で代用しております。




【総 合 成 績 (第3・最終レグ終了後)】

*1.R・バーンズ/R・リード GB/GB 三菱ランサー
エボリューション
3時間50分30秒 Gr-A
*2.J・カンクネン/J・レポ FIN/FIN フォードエスコート 3分46秒5 Gr-A
*3.B・ティリー/S・プレポ B/B フォードエスコート 5分27秒5 Gr-A
4.G・ド・メビウス/J-M・フォルティン B/B スバルインプレッサ 7分54秒8 Gr-A
5.S・リンドホルム/J・アホ FIN/FIN フォードエスコート 8分15秒6 Gr-A
6.H・ロバンペラ/R・ピエティライネン FIN/FIN セアトWRC 10分33秒3 Gr-A
7.A・シュワルツ/M・ヒーマー D/D フォードエスコート 12分16秒7 Gr-A
8.K・ホロウジック/M・ビズラウスキ PL/PL スバルインプレッサ 13分06秒7 Gr-A
9.M・マーティン/T・キシン EE/EE トヨタセリカ 17分11秒0 Gr-A
10.M・ストール/P・ミュラー A/A 三菱ランサー
エボリューション
19分07秒2 Gr-N
(*マニュファクチャラーズポイント獲得ノミネートドライバー)
*2位以下のタイムはトップとの差

Nationality;
A=オーストリア/ AUS=オーストラリア/ E=スペイン/ CZ=チェコ/ D=ドイツ/ F=フランス/ FIN=フィンランド/ GB=イギリス/ GR=ギリシャ/ J=日本/ MAL=マレーシア/ NZ=ニュージーランド/ OMオーマン/ PYパラグアイ/ PLポーランド/ RA=アルゼンチン/ RI=インドネシア/ ROU=ウルグアイ/ S=スウェーデン/ T=タイ/





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