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三菱、史上初のトップ4独占
篠塚建次郎、日本人初のパリダカ総合優勝
1997年大会は三菱にとって新たな挑戦の大会となった。前年の96年大会を最後にプロ
トタイプ車両でのメーカー・エントリーが禁止、さらにガソリン・ターボエンジンが
全面禁止されたため、三菱は市販車改造パジェロとチャレンジャーでの参戦を開始し
た。13年にわたりプロトタイプ・パジェロを主力にパリダカに挑みつづけた三菱だっ
たが、市販車改造クラスのパジェロ開発もプロトタイプ・クラスと並行して着実に開
発してきた実績がある。そのため、この大会では、プロトタイプ(改造無制限)のバギ
ーや日産パトロールを抑えて、三菱パジェロは改造範囲に制限のある市販車改造車両
ではあったが、総合優勝の最有力候補にノミネートされていた。
また、97年大会はパ
リダカにとっても新たな方向性を模索する必要に迫られた大会と言えたかもしれない
。この年、パリダカは初めてアフリカ大陸だけが舞台となり、これまでゴール地とし
て親しまれてきたダカールがスタート地となり、ニジェールのアガデスを経由して再
びダカールにゴールする非常にユニークなルートが設定された。総走行距離は
8,500kmとそれほど長距離ではないが、エアメカニック・サービス禁止のマラソンス
テージが6ヵ所設定され、その距離は3,500kmにも及んだ。マシンをいかに壊さず、し
かしいかに速く砂漠を走破するか、まさに極限の能力がドライバーとマシンに問われ
た。
三菱勢の最大のライバルは、オリジナル・バギーで参戦する元世界スポーツプロ
トタイプカー選手権のチャンピオン、J-L・シュレッサー。2輪駆動マシンならではの
軽量を生かした軽快性は、侮りがたいものがあった。対するパジェロは3・5リッター
6G74型エンジンを搭載し、270馬力を発生した。これに篠塚建次郎、ブルーノ・サビ
−、ジャン・ピエール・フォントネが搭乗し、パジェロとともに参戦するチャレンジ
ャーはパジェロと同型エンジンを搭載し、250馬力を発生。これに前年プロトタイプ
RVRで活躍した増岡浩がステアリングを握った。スタートから三菱勢は快調に走行し
た。序盤からパジェロ/チャレンジャーは1−2−3−4位のポジションを築き、ライバ
ル勢を全く寄せつけなかった。軽快性を武器としたシュレッサー・バギーも総合力で
勝る三菱勢には歯が立たなかった。
そして三菱勢のトップに立っていたのは、これが
パリダカ挑戦12回目となる日本のエース、篠塚建次郎だった。三菱勢が15ヵ所のSS中
、11ヵ所でトップタイムを獲得したが、篠塚はそのうち3回のSSトップを記録し、堂
々の横綱相撲を展開した。篠塚は栄光のダカールにトップでゴール、日本人として初
のパリダカ総合優勝の快挙を達成した。そして三菱車はパジェロ/チャレンジャーが
1〜4位を独占し、同一メーカーによる史上初のトップ4独占を果たした。市販車をモ
ディファイした車両によるこの圧倒的な強さは、三菱車の基本性能の高さを如実に実
証するものとなった。
総合成績
| 順位 |
Car No. |
ドライバー |
メーカー |
総合タイム |
| 1. |
205 |
篠塚建次郎 |
三菱パジェロ |
61:58:31 |
| 2. |
200 |
J-P・フォントネ |
三菱パジェロ |
+00:04:16 |
| 3. |
202 |
B・サビー |
三菱パジェロ |
+00:09:12 |
| 4. |
220 |
増岡浩 |
三菱チャレンジャー |
+02:25:27 |
| 5. |
206 |
J・クラインシュミット |
プロトバギー |
+04:35:51 |
| 6. |
204 |
S・セルビア |
日産パトロール |
+05:15:14 |
| 7. |
216 |
J-P・ストルゴ |
三菱パジェロ |
+06:20:08 |
| 8. |
208 |
D・ゲデ |
日産テラノ |
+09:23:13 |
| 9. |
268 |
E・アルガッザ |
日産パトロール |
+09:40:41 |
| 10. |
224 |
C・スーザ |
三菱パジェロ |
+10:14:58 |
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