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MITSUBISHI MOTORS

訪れて良かったところを妻と再訪しています 石田道雄さんと三菱コルトギャラン 16L GS(1973年型 45年16万1000km)

※お客様より了承を頂戴し、ナンバープレートを隠さず掲載させて頂いております。

45年間、同じディーラーに整備を任せている

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クルマを持つ楽しみと利便性を大きく発揮できる用途のひとつに、「旅」を挙げることができるだろう。公共交通機関で出掛ける旅も楽で良いけれども、クルマは格別だ。

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自らの運転は、"移動している"実感を強く伴う。

自由度も大きい。
自分好みに立てた計画を修正しながら旅して、無事に帰宅できた時の達成感は間違いなく大きなものになる。

都内在住の石田道雄さん(70歳)は、大学生の頃からクルマの旅を続けている。
初めて買った1973年型の三菱コルトギャラン16L GSに、今でも45年16万1000km乗り続けている。コルトギャラン16Lは45年前のクルマである。

ボディカバーを外して見せてもらうと、鮮やかなグリーンメタリック色のボディが現れた。
ところどころ、小さな傷や汚れもあるけれども全体的な輝きは失っていない。

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「この抹茶色が好きなんですよ。
これでも、塗り替えたことは
ないんですよ」

それは驚きだ。

「ずっと屋根のあるところで、ボディカバーを掛けて駐めていますから、それが効を奏したのでしょう」

義兄がギャラン1300に乗っていたこともあり、石田さんも大学を卒業して就職し、自分のクルマを買いたくなった。

「知り合いがいた"タカバンの三菱"で、40万円の中古のギャランを紹介されましたが、同時にこの型のギャラン16LのGSが一台残っていることも教わりました」

その16LのGSは60数万円だった。どちらにしたものか、石田さんはすぐには決められなかった。

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「迷ったら、高い方にしておいたら
後で悔いが残らず、いいんじゃないの?」

そうアドバイスしてくれたのは母親だった。

「緑色は安全で良いんじゃないかしら」

伯母さんも、GS推しだった。

「それまでの角型ヘッドライトが丸4灯に変わったり、タコメーターが装備されたのも良かった。最終モデルだから、完成していてお買い得なんじゃないかなと思い切って決めました」

ふたりの賛同もあり、石田さんはGSを買った。
当時はまだ珍しかった13万円のオプションのクーラーを付けたりしたので、総額は75万円だった。

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「私の月給が4〜5万円でしたから、2年間ぐらい月賦で払っていましたよ」

ちなみに、石田さんが言う"タカバンの三菱"とは目黒区鷹番にある関東三菱自動車販売株式会社の目黒店のことで、購入以来ずっと45年間にわたって、メインテナンスを受け続けている。

「買ったディーラーで定期点検や整備を行っているので、記録も残っているし、安心感は大きいですね」

内外装ともにグリーン

現代の4ドアセダンに較べると、ギャラン16Lはコンパクトだ。
実際、全長4080ミリ全幅1560ミリ全高1370ミリしかない。
それでいて、窓が大きく、シャープなボディラインが特徴的なカタチを造り出している。

「当時としては斬新なデザインのセダンでした。
目立たずに入っている、この金色のストライプも気に入っています」

たしかに、ボディの側面に入っているピンストライプがボディカラーに良く似合っている。

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車内を見せてもらうと、驚いたことにビニール製のシートやドア内張りなどもボディカラーに合わせたグリーンなのである。現代のクルマでも黒一色の場合が少なくないのに、グリーンという決して台数が多くなさそうなボディカラーにコーディネイトしたシートやドア内張りをわざわざ用意していたなんて、なんと凝っていたのだろう。

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運転席だけ布製のシートカバーが掛けられている。

「ずいぶん前に破れてしまって、テープで補強してあるのでカバーで覆っているのですよ。
そこだけ新しくなってしまうので、張り替えない方がいいと言ってくれる人もいるので、どうしたものか思案中です」

助手席に乗せてもらって、都心を走った。
とても45年前のクルマとは思えないほど、調子が良さそうだ。

「今は調子がいいですね。キャブレターのクルマですから、調子が良くないと(アクセル)ペダルを踏んだ通りには回転が上がらずにギクシャクしてしまって、スムーズに走ってくれません」

そうなのだ。
僕も経験があるけれども、キャブレター車の運転は、エンジンの調子を伺いながら行う必要がある。ただアクセルペダルを踏み込めば良いというわけではない。反応を足の裏で感じながら 加減しなければならない。

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「ストロンバーグキャブレターの調整がうまくいかないこともありました。だんだんとエンジンが暖まってくると、アイドリングがラフになって、終いには止まってしまうのですよ」

それでも完全に動かなくなってしまうわけではなく、少し休ませると何ごともなかったかのように動き出すから厄介だ。工場に持ち込んでも、同じ症状が現れなかったりする。

「しばらく預けて様子を見てもらったこともありました」

キャブレターは完調であっても気温や湿度など外部要因に大きく左右されることもあるから厄介だ。調整には経験が大きくモノを言うから、若い整備士には難儀かもしれない。

「タカバンのOBのメカニックを連れてきて対処してくれたこともありました」

いずれにしても、キャブレターは手が掛かるもので、ドライバーが調子を伺いながら使うことが求められる。何も考えずにアクセルペダルをただ踏んでいるだけではうまく走ることはできないのだ。

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「つねに五感を働かせておく必要があります。
クルマと対話しながら運転するのです」

ギャラン16Lがここのところ好調を保っているのは、電磁ポンプを追加したことが大きい。
ガソリンをタンクから確実にキャブレターに送り込むことができるからだ。

「でも、猫っ可愛がりは良くないですね。キチッと使いこなせば、クルマもそれに応えてくれますから」

石田さんの、"対話しながら運転する"とはまさに的を得ていると思う。
ギャラン16Lはパワーステアリングではないから、タイミングを計りながらハンドルを切る必要がある。キャブレターに限らず、昔のクルマは現代のクルマのようにアシスト機能や電子制御などが少なかったから、その分、ドライバーが執り行わなければならない部分が多かった。
ちなみに、今後、運転の自動化が進んでいくとクルマとの“対話”はさらに少なくなっていくのだろう。

日本列島をなぞって走った

「大きな故障がなかったことも、乗り続けている理由のひとつでしょう。
出先で停まったこともありません。高速道路を走行中に冷却水ホースが破れたことがありましたが、自分で持っていたガムテープを巻いて対処したこともありました」

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小さな故障であっても、同じところが続けて何度も壊れなかったことも石田さんのギャラン16Lに対する信頼感を太くしてくれた。

お宅に戻って、今度は旅の話を伺った。

「私は、若い頃からクルマのメカよりも乗るのが好きだったんです。これを見て下さい」

自室の壁に貼られた大きな日本地図はピンクのラインマーカーで、日本列島がなぞられている。
47都道府県すべての主要道路が走り込まれている。

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「まっさらの状態から、自分が走った道路を書き込み始めたのが、今から14年前のことでした。母の自宅での病気介護中、15年間はドライブ旅行を凍結し、看取った後、新たな気持ちで再開したものです」

それ以前に走った経験は記していない。

14年間で、ここまで走り切ってしまったのは驚異的なペースだ。
今でも、平均すると年間に30〜40日間で5000km程度は旅に出ているという。
最も多かったのは2015年で、この年は、なんと合計すると41日間で6153kmも走っていた。

「最初は日本列島の輪郭をなぞるように走り、走ったことのない道を走って書き込んでいきました」

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北海道や沖縄、対馬などはレンタカーだが、佐渡はフェリーで渡って走った。ギャラン16Lでは、関東、東北、紀伊、四国、能登などを主に走った。関西以西は、神戸に転勤していた時に乗っていた別のクルマで集中的に走った。
6年前に別のクルマを導入し、中長距離はそちらに任せ、ギャラン16Lはもっぱら近所を分担させている。

日本地図にも驚かされたが、もっと驚かされたのが旅の記録だ。
何時に自宅を出発して、どの高速道路に乗ったところから始まり、途中の休憩地点や昼食の内容、宿泊施設、料金、通ったルートや訪れた名勝旧跡などへの評価など、あらゆることがパソ コンで整理され、プリントアウトされたものがファイルに収められている。道中の書記の役割は奥様だ。同様に、撮影された画像もすべてパソコンに整理されている。
旅というものは計画する段階から始まるが、石田さんの地図や記録を前にすると、帰宅して記録を整理することまでもが含まれていることが痛感される。それにしても見事な整理整頓ぶりだ。

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「以前に訪れて良かったところを妻と再訪しています。再訪も良いものですよ。
季節によって、まったく違った様相を見せたりしますから」

台風や通行止めで通れず諦めたルートに、再度、挑んだりもしている。

前述の通り、ギャラン16Lではもうあまり遠くへは出掛けない。
高速走行はどうしても新しいクルマの方が得意なのと、クーラーが3、4年前に故障して、ディーラーでも回路図がないために修理に着手できずにいるからだ。

「私ひとりの旅ならばまだ我慢できますが、妻が一緒だからそういうわけにはいきません」

石田さんは奥さん想いの優しい人なのである。

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それならば、新しいクルマ1台にまとめてしまっても良さそうなものだが、石田さんにそのつもりはない。

「モノは大事に使いたいですね。このセイコーの腕時計も学生の頃から使い続けているくらいですから。ギャランは気に入って買って、大過なく走り続けてくれていますから、まだまだ乗り続けたい」

幸いにクルマのコンディションも良好だし、今のところパーツで困ることもない。ディーラーも、変わらず良くやってくれている。
「クルマは、人間に最も近い機械で、人間の意志を最大限に拡大するものです」
石田さんはギャラン16Lで全国を旅することで、それを実践している。ギャラン16Lはこれからも石田さん夫妻に寄り添い続けていくことだろう。

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