MISSION.09
松延 浩昭 HIROAKI MATSUNOBU | |デザイン本部
デリカの新たな伝統を表現せよ

デリカD:5のデザイン取りまとめを担当しています。デザインとは、具体的には商品企画部から上がってきた企画案をデザインコンセプトとして取りまとめ、そのコンセプトに沿ったスケッチから小さなスケールモデルを作り、さらに実際のスケールにまで仕立ててフォルムとディテールを作りこんでいきます。これまでに現行デリカD:5のエクステリアデザインやeKワゴンの取りまとめを担当してきました。

12年ぶりにモデルチェンジを行なったデリカD:5のデザインコンセプトは「Tough to be Gentle」です。外観で大きく変わったのはフロントのデザイン。ボリュームがぐっと増し、また縦型のヘッドランプをあしらっていますが、こうしたデザインのベースとなるのが「ダイナミックシールド」という新しいフロントデザインコンセプトです。SUVの要素を併せ持つミニバンとしてどこまでも走っていける力強さやタフさ、そして家族や友人を安心して乗せられる頼もしさを表現しつつ、大人の余裕を感じさせる上質さも加味しました。近年はグランピングが登場するなど、10年前に比べるとデリカのメインフィールドであるアウトドアのシーンもだいぶ変化しています。そういう幅広いシーンやフィールドにマッチするようなエクステリア・デザインに進化を図りました。

 インテリアのポイントは快適性とプレステージ感。これまでのデリカD:5はどちらかというと道具感の強いインテリアでしたが、デリカとしての機能は大切に快適性や上質さを備えたデザインにアップデートしています。特に奥様などが乗る機会の多い助手席については、上質感と共にドライバー同様に長時間のドライブを楽しんでいただけるよう、居住性をぐっと高めました。

 デリカD:5は進化を楽しんで頂ける車です。使っていただきながらお客さまに新しい発見をしていただき、そこからまた次世代のデリカが発展していく。そんな風に長く愛していただければ、これに勝る幸せはありません。