ミニキャブ、ブラボー、タウンボックス
プロペラシャフトの点検整備について

ミニキャブ、ブラボー、タウンボックスに装着されておりますプロペラシャフトにおきまして、想定した使用限度を超えて使用された場合、自在継ぎ手部の潤滑性能が低下し、当該自在継ぎ手部のベアリングの摩耗進行により異音や振動が発生することがあります。このため、このままの状態で長期間継続使用されますと、当該自在継ぎ手部が損傷し、プロペラシャフトが外れ、走行できなくなる恐れがあります。
このほど、メンテナンスノートにプロペラシャフトの自在継ぎ手部の点検をメーカー指定の点検項目に追加し、点検整備時期を24ヶ月毎、シビアコンディション(年間走行距離2万km以上)で使用された場合は12ヶ月毎に実施することと致しました。
つきましては、確実な点検整備をお願いすると共に、点検要領をまとめましたのでお知らせします。
なお、お客様にはメーカー指定の点検項目に追加したことを、サービスキャンペーンにてお知らせしております。

対象型式

U40系(全車)、U60系バン、トラック(車台番号が0000001から1099999までの車両)、
U60系ワゴン(車台番号が0000001から0799999までの車両)、

プロペラシャフトの点検要領

1.目視点検

  • 点検前に、M/T車はシフトレバーをニュートラル位置に、 A/T車はセレクターレバーを"N"位置にする。 4WD車はT/Fを"2WD"の位置にする。
  • 目視点検を実施し、異常がある場合は、以下の処置を行う。
  1. プロペラシャフトのへこみ、損傷、亀裂を点検 →プロペラシャフトの交換
  2. ユニバーサルジョイント部、オイルシール部の亀裂、破損がないかを点検
    → ユニバーサルジョイントを新品に交換(U40系でかしめタイプのユニバーサルジョイントを使用している車種はプロペラシャフトAssyを交換する。)

図1.ジョイント部目視点検

図2.ジョイント部目視点検

2.プロペラシャフトのユニバーサルジョイント(カルダンジョイント部)のがた点検

  1. フランジヨークのフランジ部を手で押さえ、プロペラシャフトのチューブ部分を手で回転方向、軸方向、直角方向へ力を加えて、ガタのないことを確認する。ガタがある場合はユニバーサルジョイントを新品に交換する。(U40系でかしめタイプのユニバーサルジョイントを使用している車種はプロペラシャフトAssyを交換する。)
  2. スリーブヨークのフランジ部分を手で押さえ、プロペラシャフトのチューブ部分を手で回転方向、軸方向、直角方向へ力を加え、ガタのないことを確認する。ガタがある場合は、ユニバーサルジョイントを新品に交換する。(U40系でかしめタイプのユニバーサルジョイントを使用している車種はプロペラシャフトAssyを交換する。)

図3.ジョイント部がた点検

3.デフ側フランジヨーク部を外した状態で、ユニバーサルジョイントの屈曲不良を点検

(1) プロペラシャフトのデフ側フランジヨークの取付ボルトを取り外して切り離し、ユニバーサルジョイントの屈曲不良を点検する。(デフ側フランジヨークの取付ボルトを取り外す前には、位相合わせマークを付ける。この時、スリーブヨークは抜かない。)

図4.プロペラシャフトAssy(リヤ側を示す)

図5.屈曲点検

(2)ジョイント部の屈曲方向の作動可否、引掛り感を確認する。

  • ディファレンシャル側ジョイント
    プロペラシャフトのチューブ部分を手で押さえ、フランジヨーク部分を手で屈曲方向へ動かして確認する。
  • トランスミッション側ジョイント
    スリーブヨークはトランスミッションから抜かず、プロペラシャフトのチューブ部分を手で屈曲方向へ動かして確認する。
  • 屈曲不良、引掛り感がある場合は、ユニバーサルジョイントを新品に交換する。(U40系でかしめタイプのユニバーサルジョイントを使用している車種はプロペラシャフトAssyを交換する。)

点検整備記録簿への記載

本点検・整備を行った場合は、メンテナンスノートの点検整備記録簿(分解整備記録簿)の「その他必要となった点検整備の内容および主な交換部品」の欄に、その旨を記載願います。
なお、メンテナンスノート以外の分解整備記録簿を使用されている場合は、各記録簿の該当部に点検・整備を実施した旨を記載願います。