ミニキャブ、タウンボックス
メンテナンス不良による点火プラグの電極溶損防止の注意連絡

エンジンオイルおよび点火プラグは、法令点検で整備の実施をお願いしておりますが、メンテナンス不良による点火プラグ溶損のトラブルが発生しております。トラブルを未然に防ぐため、適正な整備の実施をお願いします。
エンジンオイルメンテナンスが悪いと、潤滑不良を起こしたり、劣化オイルが燃焼室内や点火プラグにデポジット(沈殿物)として付着しやすくなり、異常燃焼・異常高温によるノッキングや点火プラグの電極溶損などエンジンの損傷に繋がります。また点火プラグの点検及び締め付け不良によっても同様にエンジンの損傷に繋がりますので、点検入庫時は、確実な整備をお願いします。

対象型式

U61T U62T U61TP U62TP U61V U62V U61W U62W

エンジンオイルのメンテナンス

エンジンオイルは、走行距離が多いなど走行条件(※)により劣化度合いが変わるため、こまめな点検を行い、エンジンオイルが少ない場合は補充し、汚れている場合は早めの交換をお願いします。

  • :特に高速道路を多く使用する、積載物重量が重いなどにより、エンジン回転が高回転、高負荷となる走行が多い場合。

また、次の車両はシビアコンディションの条件に該当するため、下表のシビアコンディションの期間でエンジンオイル、オイルフィルタの交換をお願いします。(メンテナンスノートを参照)

  1. 短距離走行の繰り返し(1回の走行距離が8km以下の場合)が多い車両。
  2. 山道、登降坂路の走行による高回転、高負荷走行の多い車両。
<エンジンオイル交換時期>
仕様 年式 標準 シビアコンディション
ターボ無し車 1999~2003年型 15,000kmまたは1年 7,500kmまたは6ヶ月
2004年型以降 10,000kmまたは6ヶ月 5,000kmまたは3ヶ月
ターボ付き車 1999年型以降 5,000kmまたは6ヶ月 2,500 kmまたは3ヶ月
<オイルフィルタ交換時期>
仕様 年式 標準 シビアコンディション
ターボ無し車 1999~2003年型 15,000kmまたは1年 7,500kmまたは6ヶ月
2004年型以降 10,000km 5,000km
ターボ付き車 1999年型以降 10,000km 5,000km

点火プラグの点検

点火プラグは、12ヶ月毎の定期点検項目となっていますが、これは1年で10,000km程度走行する場合を標準として定めており(メンテナンスノートの「点検整備方式」を参照)、走行距離がこれを上回る厳しい使われ方をした場合は、1年未満であってもスパークギャップ(中心電極と接地電極との隙間)の点検や清掃が必要となります。
点火プラグは消耗品であり、走行距離、年数毎の交換規定はありませんが、電極の摩耗等が進行している場合や次の走行条件で使用する場合は、早めの交換をお願いします。

  • 特に高速道路を多く使用する、積載物重量が重いなどにより、エンジン回転が高回転、高負荷となる走行が多い場合。
  • 山道、登降坂路の走行による高回転、高負荷走行の多い車両。

また、1999年型~2002年型のターボ無し車において、標準は熱価5番プラグですが、上記の走行条件で使用する場合は、プレイグニッションに余裕のある熱価6番(2003年型以降と同一)のプラグを推奨します。

点火プラグの品番は下表の通り。

<ターボ無し車>
生産年式 NGK品番 デンソー品番 スパーク
ギャップ
標準 追加 標準 追加
1999~2002年型 ZFR5F-11 ZFR6F-11 KJ16CR-U11 KJ20CR-U11 1.0~1.1mm
2003年型以降 ZFR6F-11 KJ20CR-U11 1.0~1.1mm
<ターボ付き車>
生産年式 NGK品番 デンソー品番 スパーク
ギャップ
標準 標準
1999~2002年型 DCPR7E XU22EPR-U 0.8~0.9mm
2003年型以降 IFR6B SVK20RZ8 0.7~0.8mm

点火プラグの電極に汚れ,損傷,摩耗がないか、また、絶縁碍子に焼損がないかを目視などにより点検します。 また、スパークギャップが規定の範囲にあるかをプラグギャップゲージなどにより点検します。

新品のプラグを使用するときも、スパークギャップを確認してからエンジンに取付けてください。

点火プラグの点検

点火プラグの締め付け

点火プラグは基準値(25±4Nm)にて締め付けてください。
締め付け不良の場合、点火プラグの放熱性が低下し、プラグ温度が上昇するため、エンジンの
異常燃焼(プレイグニッション)の原因となり、エンジンの損傷に繋がります。

点火プラグの締め付け