床下スペアタイヤのホイール腐食に対する点検整備時の注意点

主に積雪寒冷地の凍結防止剤が散布された道路や海沿いの地域を走行したときに、凍結防止剤を含んだ水分・泥等や塩分が床下に搭載したスペアタイヤに付着・堆積すると、鉄製ホイールが腐食する原因となります。付着物・堆積物に対する手入れが行き届かず、ホイールの腐食により板厚が減少してエアバルブ取付け部からエア漏れや、エア注入時にホイールのリム破裂に至った事例があります。また、エアバルブの腐食により、ゴム部から金属部が分離しエア漏れした事例もあります。つきましては、点検整備時の注意点をお知らせしますので、定期点検や車検の際に確実な点検整備をお願いいたします。

対象車種

スペアタイヤ床下搭載車

点検整備時の注意点

  1. 付着・堆積した凍結防止剤を含んだ水分・泥等や塩分を適切に除去することが腐食の予防には大切です。
    スペアタイヤ点検時にはホイールやエアバルブを清掃してください。
    また、ホイールの締結面(ナット座面、ハブまたはブレーキディスク取付け面)が砂や錆などで汚れている状態でナットを締付けると締結力が不足し緩みが発生するおそれがあるため、締結面の清掃も行なってください。
  2. エア漏れしていたら新しいエアバルブに交換してください。また、ホイールに著しい錆が認められる場合は新しいホイールに交換してください。ホイール交換の目安は以下に示す写真を参照してください。
  3. エアバルブ取付け穴まわりの腐食が進んでいると、エアバルブ取付け部からエア漏れする可能性があるため、エアバルブのみ交換した場合は、エアバルブ付近に石鹸水などを吹きかけ、エア漏れしていないか確認してください。エア漏れが確認されたら新しいホイールに交換してください。

【ナット座面】

ナット座面

【ハブまたはブレーキディスク取付け面】

ハブまたはブレーキディスク取付け面

【エア漏れの確認】

エア漏れの確認

【ホイール交換の目安】

ホイール交換の目安