雲海とは?

一期一会の天候芸術

「雲海」とは、雲を上から見下ろしたときに、海のようにほぼ一面に広がって見える雲のこと。眼下一面に広がる雲が大海原のように見えるため、「雲の海」すなわち「雲海」と呼ばれる。

姿形はさまざまで、下界が見えないほど肉厚のときもあれば、うっすらとしたときもある。また、ボコボコと盛り上がっているときもあれば、なめらかな曲線のときもある。そこは行ってみないと分からない。雲海は一期一会の現象だ。

雲海の魅力は、非日常的に壮大な光景を、深い感動とともに目の当たりにできることである。それに、出かけた先で偶然ラッキー!みたいなレア感もあるかもしれない。普段目で見ることのできない「空気の形」や「空気の流れ」を、実際に目視できるのも、雲海だからこそ。空の広大さ、解放感を味わうということの気持ちよさ、雑音のない世界、“何も考えない”という時間の使い方……。雲の上は、じつに多くのことを教えてくれる場所だ。

意外と身近な雲海探検

どこか現実離れした雲海だが、じつは、遠くの高い山に登らなくても、専門家と一緒じゃなくても、少しの知識(天気予報の活用方法や雲海の仕組みを知る等)で、探し出すことが可能だ。そう、自分自身で。

たとえば、ごく身近にある天気予報。それを活用すると、こんな感じだ。
まずは天気予報を開く。で、「盆地or山地」エリアから今日の予報が「雨のち晴れ」になっている場所を探す。さらに言えば、「風速3m未満の弱風」。その場所を見つけたら、翌朝7時までに現地へ向かおう。雲海を捉えるチャンスだ。これに加え、雲海の仕組みを知っておけば、ハントできる確率はもっともっと上げることができる。

予測した通りドンピシャで出合えるかもしれない。ハズレの時もあるだろう。
でも、それらをひっくるめてこそ、探検。家に帰るまでが遠足。ならば、探検は予測するところから!頭で考え出した時点で、探検はすでに始まっている。

週末に、探検を。
週末に、感動を。

今度の週末は、ぜひ、自分の足で雲海を探しに出かけよう。