1999年〜
3代目パジェロ
オンロード性能を高めるためにモノコック構造へと転換、
世界から愛されるクルマへ
初代、2代目パジェロは日本国内で累計47万台、グローバルでは約170ヵ国、累計126万台を達成した大ヒットモデルへと成長。一方で、新たな課題も生まれました。オンロード性能を重視したクロスオーバーSUVの台頭による市場環境の変化です。
しかし、単に時代の流行に乗って日常やロングドライブ時の快適性だけを重視すれば、パジェロのアイデンティティである強靭な悪路走破性が失われかねません。
3代目の開発では、スーパーセレクト4WDをはじめとするさまざまな新技術の採用により獲得した、悪路走破性を落とすことなくオンロードでの走行安定性を引き上げるという、クロスオーバーSUVでは真似できない“本物のオールラウンダーとしての絶対的な性能”を獲得することを目標に掲げました。
そして会社を二分する議論の末に下した大きな決断が、悪路走破性確保に有利なラダーフレーム構造ではなく、新たなボディ構造を設計することでした。
乗用車やクロスオーバーSUVが採用するモノコック構造には軽量化しやすいというメリットがある一方で、悪路走行時に必要となる剛性と耐久性の確保はフレーム構造のほうが有利に働きます。3代目パジェロの開発陣は、モノコックボディの底面にフレーム構造を溶接して一体化させた、独自の『ビルトインフレーム構造のモノコックボディ』を完成させました。
目指したのは世界基準で開発した“本物のオールラウンダー”
この新構造により3代目パジェロはボディサイズを拡大したにも関わらず、大幅な軽量化を実現。開発時に掲げた「ダカール・ラリーに参戦するプロトタイプに匹敵するボディ剛性」という目標も達成することができました。
サスペンションはフロントだけでなくリヤもコイルスプリング式ダブルウィッシュボーンの独立懸架へと一新。そしてリヤサスペンションにサブフレーム構造を採用して、高速走行時の操縦安定性と際立った悪路走破性を高次元で両立することに成功しました。
三菱独自のスーパーセレクト4WDは、電動切り替え式の「スーパーセレクト4WD -II」に進化。前後輪への駆動力配分を33:67〜50:50の可変式にして、一般路から低μ路まで操縦安定性や旋回性能を高めました。
そしてすべてのクルマづくりの基本思想のひとつとして『エコロジー・コンシャス』というキーワードを掲げた三菱自動車として、パジェロの環境性能を高めることも重要なテーマでした。
ビルトインフレーム構造のモノコックボディや各部位での材料変更・工法変更が実現した軽量化。高出力、低燃費・排気ガスクリーン化を高次元で両立した新開発の3.2L DIディーゼルと3.5L GDIエンジンの採用。これらにより、人と地球にやさしいパジェロに仕上げることができました。
卓越したオフロード性能を獲得しながら、高級乗用車に匹敵する優れた快適性と操縦安定性、そして未来を見据えた環境性能により、3代目パジェロは名実ともに世界を見据えた、本物のオールラウンド4WDへと進化したのです。