導入事例のご紹介Vol.11
より良い環境を未来の子ど
もたちに手渡すために
全車EV導入で本気度を示す
一般社団法人 グリーンコープ共同体
組合員の「安心・安全な食べ物を子どもたちに食べさせたい」という思いに応えるべく、環境に配慮した暮らしにまつわる多様な商品を提供しているグリーンコープ共同体。「2027年までにグリーンコープが事業で排出する温室効果ガス0」を目標に掲げ、2022年から「全車両のEV化」を進めています。
この記事のポイント
始まりは組合員からの1通の手紙
Q.EVを導入した経緯を教えてください。
「今ある美しい緑あふれる環境を未来の子どもたちにつなげよう」というスローガンを掲げているように、元々、安全で安心なたべものや環境に対する感度が高い組織ですが、車両のEV化については、組合員の方からの1通の手紙から取り組みの検討が始まっています。2021年度、グリーンコープ全体で年間約1万3,000トンものCO2を排出しており、そのうちの3分の1が商品を配達する車両からの排出でした。手紙には、地球温暖化の原因と言われているCO2排出を低減してほしいと書かれていて、その思いに応えるために、2022年9月からEVを導入し始めました。
福岡西支部ではスピード感をもって導入を進め、2023年3月にはトラック36台全てをEVに切り替え完了。その後、営業車両などもEVに移行して、2023年12月には事業で使う全48車両すべてをEVにしています。そのうち『eKクロス EV』を2台、『ミニキャブ・ミーブ』は8台導入しています。三菱自動車はEVの開発にしっかりと取り組んでいるというイメージがあり、価格や調達の早さもこちらの希望通りでした。今後、他支部では、新型の『ミニキャブ EV』を導入する予定です。
「2027年までにグリーンコープが事業で排出する温室効果ガス0」の目標達成に向けた意志表示のため、ナンバープレートの数字を全車「20-27」にしている
Q.実際にEVに乗ってみて、どう感じましたか?
ガソリン車と比較して、一番違いを感じるのは静粛性です。本当に走行音が静かですね。それだけに、登下校の時間帯や、高齢者が多くいる場所などは注意が必要で、クルマに気づかれない可能性もあるので、以前より安全確認をしっかりするようになりました。また、思っていた以上にパワーがあり、荷物をたくさん載せた場合もガソリン車とまったく変わりません。むしろ発進がスムーズで加速も良く、とても乗りやすいと感じています。
グリーンコープでは、充電する電気も「グリーンコープでんき」が提供する化石燃料に頼らない電気を使用しています。動力源の電気も含めてCO2の排出ゼロを達成しているので、組合員のみなさまからも「もっとアピールせないかんよ!」といったお声をいただいています。やはりEVや環境に配慮した事業活動に興味関心のある方々が増えていますね。
『ミニキャブ・ミーブ』に荷物を詰め込む荒川さん
Q.充電に関しては、どのように工夫していますか?
EVが48車両もあるので、その数だけ充電器が必要だと思うかもしれませんが、普通充電器27台で回しています。基本的には、使用後に毎回充電するのではなく、エネルギーマネジメントシステム(EMS)を導入して、各EVの走行距離や使用電気量を見える化し、最適なタイミングで各車の充電をおこなっています。初期費用がかかりましたが、今後、電力のピークシフトにつなげれば、コストの削減が可能になります。ドライバーの効率的な行動計画の作成にもつながるので、マネジメントがしやすくなってくるでしょう。
充電プラグを挿入する荒川さん
Q.導入を検討されている方に一言お願いします。
これだけの数のEVを導入している企業はまだそれほど多くないのではないでしょうか。それだけに環境に向けた企業の本気度をしっかりとアピールできています。Z世代は、周りに流されず自分自身で物事について考え、選択する人たちが多いという印象があります。未来の社会を担う世代に選ばれる企業として、本気でEVを導入することをお勧めします。
日々の業務で『eKクロス EV』と『ミニキャブ・ミーブ』を活用されている荒川さんと久保山さん
※本サイトのミニキャブ・ミーブは旧モデルになります。