導入事例のご紹介Vol.9
EVならではの利便性で工場
の安全を守りながら、省エ
ネルギーを推進
東レ株式会社
衣料用の繊維、航空機向けの先端素材まで扱う総合素材メーカーの「東レ」。三島工場で省エネルギー推進を担当する動力課が、環境負荷低減の取組みの一つとして2022年から『ミニキャブ・ミーブ』を導入しています。その使用感や意義について、お話を伺いました。
この記事のポイント
省エネルギーを推進する動力課の移動手段としてEVを導入
Q.『ミニキャブ・ミーブ』を導入した経緯を教えてください。
私たち動力課は社内のエネルギー使用を合理化することで省エネルギーを推進しています。工場内の動力を担当する部署で、工場内の水漏れ箇所の修理や、水があふれた箇所の排出などにも対応します。このため、修理用の機材やポンプなどを運べる車両が必要です。以前に使用していたガソリン車のリース期間の終了が間近となり、新しい車種については、①環境負荷が少ない、②人も荷物も運べる、③安価な工場の電気が活用できる、という3つの条件を満たすものとして、電気自動車(EV)を検討。しかし、EVで荷物を運べるものとなると、ちょうど良い車両がなかなか見つかりませんでした。困っているときに、リース会社さんより『ミニキャブ・ミーブ』を紹介してもらい、2022年4月に導入しました。
工場内の移動手段として使用されている『ミニキャブ・ミーブ』
Q.EV導入に関して不安はありましたか?
導入当初は、EVに乗るのは初めてというメンバーばかりで、乗り方はガソリン車と違うのか、充電はどうすればいいのか、といった素朴な疑問も出てくるなど不安もありましたが、みんなすぐに慣れて違和感なく乗れるようになりました。ポンプのような重い荷物を積むとガソリン車ではなかなか加速しないことがありましたが、EVはスムーズに走り出すので満足しています。音が静かな点も気に入っています。EVで不安を感じるといわれる航続距離も、実際に使用するのは工場内が中心なので、100キロの航続距離で十分でした。
『ミニキャブ・ミーブ』に荷物を積み込む望月さん
また、ガソリンスタンドで給油する必要がなくなり、便利になりました。『ミニキャブ・ミーブ』は工場内の駐車場で充電できますし、同じ距離を走っても、ガソリン代と比較してこんなに安いのかと大きな驚きを感じています。工場外で給油していた当時と比べて、時間もコストも節約できています。あまりに便利だったので、私も通勤のために中古の『アイ・ミーブ』を購入しました。
充電プラグを挿入する村瀬さん
ポンプのような重い機材を乗せてもスムーズに加速
Q.EVを導入してメリットは感じていますか?
この三島工場は繊維、フィルム、医薬品などを扱う複合工場で、水を大量に使用します。富士山の近くで湧き水も多いのですが、工場の老朽化に伴い、トラブルの件数も増えてきました。特に古い設備では、水の配管が地中に埋設されていて水漏れの箇所が分かりづらいこともあります。最近は豪雨も増えていて、降水量が多いと工場内の道路上に水が溜まってしまいます。こうした排水作業も動力課の担当。ガソリン車では大きなエンジンポンプを運ばなければならなかったのですが、EVの場合、電気を取り出せる外部給電機があれば、「動く電池」として活用できます。排水作業のほか、高圧洗浄機を動かして工場内の道路を清掃したこともあります。
外部給電機の準備をしている従業員の皆さん
また、V2Hを導入して、停電時はEVの電気を事務所の照明やコンセントに供給できるようにしました。将来的には太陽光で充電し、100%再生可能エネルギーで走るようにしたいと考えています。そして、車両をもっと増やしていったらバーチャルパワープラントみたいなこともできるかもしれません。
車両に接続した外部給電機に水中ポンプのコンセントを挿入する従業員の皆さん
EVで環境負荷の低減に貢献
Q.今後のEV導入計画などについて教えてください
時代の流れからも、営業車などの社有車は、EVに転換して環境負荷の低減を図ってほしいと考えています。そのためにも、社内にEVの活用・効果を周知するために、私たち動力課が良い手本となるように努力していきたいです。
今回のEV導入直後に工場長から社内の各部署のほか、関係先にも紹介してもらいました。他部署でもEVの活用を拡大してほしいと、動力課の職場紹介でもEVの活用事例をアピールしてみたのですが、まだ工場内で他のEVが走っているところに遭遇していません。『ミニキャブ・ミーブ』はガソリン車とデザインが同じなので、EVだと気づいていないのかもしれません。次に導入する機会があれば、EVであることを強調するラッピングを施したいですね。
実際に工場内で使用されている『ミニキャブ・ミーブ』の外観
Q.『ミニキャブ・ミーブ』の導入を検討されている方に一言お願いします。
CSRの重要性が広く認識されるようになり、企業はいろいろな社会的責任を負っています。その中でも、身近な移動手段である自動車をEVに変えることで、環境負荷の低減から始めるのはいかがでしょうか。
日々の業務で「ミニキャブ・ミーブ」、プライベートで「アイ・ミーブ」を活用されている松本さん
※本サイトのミニキャブ・ミーブは旧モデルになります。