デリカD:5 取扱説明書

レーダークルーズコントロールシステム[ACC]

ACC: Adaptive Cruise Control System

レーダークルーズコントロールシステム[ACC]は、アクセルペダルを踏まなくても設定した車速で走行するとともに、カメラおよびセンサーを使用して前方車両との相対速度、相対距離を測定し、前方車両に近づけば減速して設定した車間距離を保って走行する機能です。ACCは高速道路や自動車専用道路での運転を快適にするための運転支援システムです。
ACCによるブレーキが作動したときは、制動灯（ブレーキランプ）が点灯します。車間距離制御を行わず、一定速で走行する「クルーズコントロール（自動定速走行装置）」も選択できます。
クルーズコントロールの使い方
  • ACCを使用するときは、法定速度を守り、道路状況に合った適切な車速を設定してください。
  • 安全運転を行う責任は運転者にあります。ACCを使用していても、常に周囲の状況を把握して、安全運転を心がけてください。
  • ACCは、運転者の負担を軽減するシステムであり、自動的に運転したり、追突を防止する装置ではありません。また、脇見運転やぼんやり運転などの前方不注意を許容したり、雨・霧などの視界不良を補助するものではありません。周囲の状況に応じてブレーキペダルを踏んで減速するなど、常に安全運転に心がけてください。
  • 前方車両の種類や状態、天候状況、道路状況によっては実際の状況を正確に検知できないことがあります。また、前方車両が急ブレーキをかけたときや他車が割り込んだときなどは十分な減速ができず、前方車両に接近することがあります。システムを過信して注意を怠ったり、誤った使い方をしたりすると、重大な事故につながるおそれがあるので、安全運転を心がけてください。
  • 次のような状況では一時的に前方車両を検出できなくなったり、前方車両以外の物を検出して制御や警報が作動することがあります。

    • カーブが連続する道路やカーブの出入り口を走行するとき（前方車両を認識できない場合や隣車線の車両を認識する場合があります）

    • 工事による車線規制や仮設車線を走行するとき
    • 車線内の自車と前方車両の横方向の位置関係や、ハンドルの操作状況、事故や故障で走行が不安定なとき

    • 車線内の自車と前方車両の横方向の位置関係がずれる道を走行するとき

  • 次のような状況では思わぬ事故につながることがあるのでACCを使用しないでください。
    • 交通量の多い道や急カーブ、曲がりくねった道
    • 凍結路、積雪路または未舗装路など滑りやすい路面
    • 悪天候（雨、雪または砂嵐など）のとき
    • 急な下り坂
    • 急な上り坂、下り坂や勾配の変化が激しい道
    • 頻繁な加減速が必要な交通状況
    • 頻繁に接近警報が鳴るとき
    • けん引されるとき
    • 整備工場などでシャシーダイナモメーターやフリーローラーなどを使用するとき
    • タイヤの空気圧が適正でないとき
    • タイヤチェーンを装着しているとき
  • システムの正しい作動のため、次のことをお守りください。取り扱いを誤ると、システムが正しく作動せず、重大な事故につながるおそれがあります。
    • カメラやセンサー周辺は常にきれいにする
      フロントガラスの内側が汚れたときは、三菱自動車販売会社にご連絡ください
    • カメラやセンサーおよびその周辺に強い衝撃を与えない
    • カメラやセンサーおよびその周辺に金属製のものを取り付けない
    • カメラやセンサーを取り外したり、分解しない

    • カメラおよびフロントカバー付近のフロントガラスに、ステッカー（透明なものを含む）や赤外線カットフィルムなどを貼らない

    • フロントカバーは、塗装や改造をしない

    • センサーおよびセンサー周辺にステッカー（透明なものを含む）を貼りつけたり、塗装や改造をしない

    • センサー付近にナンバープレートやグリルガードなど取り付けない
    • フロントガラスが曇った場合は、デフロスタースイッチを押して曇りを取り除く
    • フロントガラスのカメラ前方部分をワイパーで適切に拭き取れない場合は、ワイパーブレードを早めに交換してください
      フロントワイパー本体、ワイパーブレードを交換する場合は三菱自動車純正品をご使用ください
    • カメラ周辺やセンサー周辺が汚れた場合は、中性洗剤を薄めて、柔らかい布に含ませてふき取ります
      さらに乾いた柔らかい布でふき取ります
    • センサー付近に電子機器またはアンテナなど強い電波を発信する機器を取り付けない
    • 指定以外のサイズのタイヤを装着しない
      または、摩耗差の著しいタイヤを混ぜて装着しない
    • サスペンションを改造しない
    • ダッシュボードの上などに、白い紙や鏡などの反射するものを置かない
  • カメラ付近のフロントガラスにひび割れや傷などがある状態では、システムが正しく作動せず、重大な事故につながるおそれがあります。ACCのON/OFFを操作してACCを停止させ、三菱自動車販売会社で点検を受けてください。フロントガラスの交換が必要な場合は、三菱自動車販売会社にご相談ください。
  • 事故などでセンサーやセンサーの周辺が破損または変形した状態では、システムが正しく作動せず、重大な事故につながるおそれがあります。ACCのON/OFFを操作してACC停止させ、三菱自動車販売会社で点検を受けてください。

前方車両を検出していないときは

設定した車速で定速走行します。
設定できる車速範囲は約30～135km/hです。

  • 下り坂などで設定した車速を超えそうなときは、自動でブレーキが作動して速度を維持します。
  • ACCによるブレーキ中にブレーキペダルを踏んだとき、ペダルが固く感じられることがありますが、異常ではありません。さらに踏み込むことで踏み増すこともできます。
  • ACCによるブレーキ中に音が聞こえることがありますが、ブレーキ制御によるものであり異常ではありません。

前方車両を検出しているときは

設定した車速を上限として、車速に応じた車間距離（車間時間）を保つように、必要に応じてブレーキも使用して車間制御を行い追従走行します。
表示タイプ1

表示タイプ2

前方車両が停車したときは、自車もそれに応じて停車して、停車保持状態になります。

停車保持状態中に前方車両の発進により追従走行が再開可能な状態になると、インフォメーション画面に「ACC追従再開できます」が表示されます。このとき、RES+スイッチまたはアクセルペダル操作にて自車が追従走行を再開します。

前方車両が停止している間は、RES+スイッチを押すことで追従再開の設定が可能です。追従再開を設定した後、前方車両が再び発進すると、自動的に走行を開始します。追従再開を設定してから3秒以内に前方車両が動き出さない場合、車両は静止状態に戻ります。

  • 停車保持状態中に自車を降りて離れるときは、電動パーキングブレーキをかけてセレクターレバーをに入れてください。
  • 停車保持状態中は制動灯（ブレーキランプ）が点灯します。
  • 停車保持状態中はスイッチ操作またはアクセルペダル操作を行ってもACCによる再発進はしません。
  • 停車保持状態中はブレーキペダルを踏まなくても作動条件を満たせばオートストップ＆ゴー[AS&G]が作動します。
  • ACC制御中に方向指示レバーを操作したときに、システムが前方車両の追い越しをすると判断した場合は、設定した車速を上限として加速制御を行います。（この機能は、後側方車両検知警報システム[BSW]（タイプ別装備）が、自車に接近している車両をセンサーが検知したときにも、同様に運転者に危険を知らせます。）
  • 前方車両が停止後、約3秒以内に発進したときは自車も発進し、追従走行を再開します。
  • 前方車両を設定速度より遅い速度で追従している場合、自車の減速は行われず設定速度の表示が低下します。
前方車両を検出していないときは、ブザーとともにインフォメーション画面と運転支援表示から前方車両表示が消え、設定した車速までゆっくりと加速し、再び定速走行を行います。
表示タイプ1

表示タイプ2
  • 次のような状況では、前方車両を検知して追従走行しているときでも、前方車両を検出できず、自車の設定車速まで自動的に加速することがあります。周囲の状況に応じてブレーキペダルを踏んで減速するなど、安全な速度で走行してください。

    • インターチェンジ、サービスエリアやパーキングエリアに進入するなど高速道路本線から出るとき

    • カーブを走行しているとき

  • 前方車両を追従走行しているときは、前方車両が車線変更するなど検出できない状況になると、前方車両より先にいる停車車両に対しては減速制御は行いません。周囲の状況に応じてブレーキペダルを踏んで減速するなど、安全な速度で走行してください。

接近警報

ACC制御中に、前方車両が急激に減速した場合や他車の割り込みにより十分な減速ができず前方車両に接近したときは、ブザーとともにインフォメーション画面に警告が表示され、運転者に注意を促します。
ブレーキペダルを踏み、適切な車間距離を保持してください。
  • ACC未使用時はシステムをOFFにしてください。
    誤ってACCを作動させてしまい、思わぬ事故につながるおそれがあります。
  • 車外からACCの操作を行うことは絶対にしないでください。
  • 次のような状況ではACC制御や接近警報は行いません。
    • 歩行者など車両以外の物に接近したとき
    • システムに異常があるとき（システムが異常を検知した場合は、「ACC点検」が表示されます）
    • ACCが一時的に利用できないとき（「ACC一時使用できません」が表示されます）
    • センサーやカメラの周辺が汚れているとき（「運転支援用レーダ汚れ」または「運転支援用カメラ一時使用できません」が表示されます）
  • 停車中または非常に速度が遅い車両に接近したときは、警報のみが働き、加減速制御を行いません。
  • 次のような状況では前方車両を正確に検出できず、車間距離を適切に維持できない場合や、接近警報が作動しないことがあります。ブレーキペダルを踏み、適切な車間距離を維持してください。
    • 近距離で前方車両に割り込まれたとき
    • 前方車両が自車と左右にずれているとき
    • 前方車両がトレーラーなどをけん引しているとき
    • 自車より極端に遅い車両に接近したときなど
    • 二輪車、自転車などに接近したとき
    • 荷物を積んでいない貨物トレーラーなどに接近したとき
    • 積荷が荷台から突き出ている車両などに接近したとき
    • 車高の低い車両などに接近したとき
    • 最低地上高が極端に高い車両などに接近したとき
    • 急な上り坂、下り坂が繰り返される道を走行しているとき
    • 路面がうねっていたり、凹凸があるとき
    • トンネル内を走行しているとき
    • 後席やラゲッジルームに極端に重い物を積んだとき
    • エンジン始動後に走行してからしばらくの間
    • カーブが連続する道路やカーブの出入り口を走行するとき
    • カメラやセンサーに汚れ、雪、氷などが付着した場合*
    • 前方車両や対向車が路上の水や雪、砂などを巻き上げて走行しているとき*
    • 電子機器またはアンテナなどから強い電波を受信したとき*

    *：これらの状況などで検出低下やACCが作動できない状態を判定した場合、ACCが自動的にキャンセルされた後、ブザーとともにインフォメーション画面に警告が表示され、運転者に注意を促します。
    ACCが作動できる状態になると警告表示は消えます。
    警告表示が消えない場合は、システムの異常の可能性があります。三菱自動車販売会社にご連絡ください。

クルーズコントロールスイッチ

  • 番号 説明
    1 CANCELスイッチ
    ACCまたはクルーズコントロールの制御をキャンセルするときに使います。
    2 ACC ON/OFFスイッチ
    ACCまたはクルーズコントロールをON/OFFします。
    3 RES＋スイッチ
    一度設定した速度で動作させたり、設定した車速を上げたりするときに使います。
    4 SET－スイッチ
    希望する速度に設定したり、設定した速度を下げたりするときに使います。
    5 ACC車間設定スイッチ
    前方車両との車間距離の設定を変更するときに使います。
  • クルーズコントロールスイッチを操作するときは、個々のスイッチを確実に押してください。複数のスイッチを同時に押すと、ACCがOFFまたは制御がキャンセルされることがあります。

ACCインフォメーション画面

  • 番号 説明
    1 ACCインジケーター
    ACCがONになっていることを示します。
    2 設定車速
    目標車速を表示します。
    目標車速を設定したときに、スピードメーターに目標車速マーカーが表示されます。（表示タイプ1）
    3

    前方車両表示
    ACCが前方車両を認識しているときに表示します。
    次のように前方車両検知と前方車両未検出で表示が異なります。

    表示 状態
    前方車両検知 前方車両未検出
    インフォメーション画面 表示なし
    運転支援表示
    4 車間設定表示
    前方車両との距離設定を表示します。
状態
インフォメーション画面 運転支援表示

使い方

システムを起動（スタンバイ）するときは

エンジンスイッチの電源モードがONの位置で、ACC ON/OFFスイッチを押すと、ACCがONになります。

ACCがONになると、インフォメーション画面と運転支援表示にACCスタンバイの状態が表示されます。

スタンバイ状態ではACC制御は開始しません。
表示タイプ1

表示タイプ2
  • エンジンスイッチの電源モードをOFFにして再度電源モードをONにしたときは、ACCはOFFになります。

制御を開始するときは

ACCがON（スタンバイ）状態のときSET－スイッチを押し下げます。
設定したい車速でSET－スイッチを離すと、車速が設定され、ACC制御が開始します。
設定車速はインフォメーション画面に表示されます。
設定できる車速範囲は約30～135km/hです。
前方車両を検出しているときは約0～30km/hでも制御は開始できますが、このときは設定車速は30km/hに設定されます。
上記車速の範囲外で操作しても制御は開始しません。
ACC制御が開始すると、ACCインジケーター、設定車速、前方車両表示や車間設定表示が緑色に変わり、インフォメーション画面と運転支援表示の設定車間表示や前方車両表示が制御中表示に切り換わります。（前方車両を検出しているときのみ）
表示タイプ1

表示タイプ2
ACCがスタンバイ状態で、ブレーキペダルを踏んで停車し前方車両を検出しているとき、SET－スイッチを押し下げるとインフォメーション画面に「ACC追従再開できます」が表示され、車速が30km/hに設定されます。
  • 次のときは、制御開始できません。このときブザーが鳴ります。
    • 車速が約135km/h以上のとき
    • 車速が約0～30km/hで前方車両を検出していないとき
    • ASCがOFFのとき
    • ABS、ASC、トラクションコントロール、FCMまたはHDCが作動中
    • セレクターレバーがまたは以外の位置のとき
    • 走行中にブレーキペダルを踏んでいるとき
    • 電動パーキングブレーキがかかっているとき
    • センサーおよびセンサー周辺に汚れが付着しているときや、電子機器またはアンテナなど強い電波を発信する機器などからの電波干渉により、検出性能低下を自動的に判定している場合
    • システムに異常があるとき
    • 運転席のシートベルトを着用していないとき
    • 運転席のドアが開いたとき
    • 急な斜面で停車しているとき
    • エンジンが停止しているとき
    • エンジン始動後の経過時間が7秒未満のとき

設定車速を上げるときは

RES＋スイッチで設定車速を上げる

ACC制御中にRES＋スイッチを一回押し上げると設定車速が1km/h上昇します。
また、RES＋スイッチを押し上げ続けると、設定車速が5km/h間隔で上昇します。
  • 設定車速は状況に応じた適切な車速を設定してください。
  • 実際の車速が設定した車速になるまでには時間差があります。
  • 前方に車両がいるときも設定車速を上げることができますが、実際の車速は上昇しません。
  • 停車保持状態では車速の設定はできません。

アクセルペダルで加速する

ACC制御中にアクセルペダルを踏むと一時的に加速することができます。
設定したい車速まで加速して、SET－スイッチを押し下げて離すと、そのときの車速が設定車速に設定されます。
  • アクセルペダルを踏んでいる間はブレーキ制御や警報は行いません。
  • アクセルペダルを踏んでいる間は設定車速表示が灰色に変わります。
  • アクセルペダルを離せば、元の設定車速で再びACC制御状態に戻ります。ただし、状況によっては、アクセルペダルを離した後一定時間、ブレーキ制御や警報が働かないことがあります。
  • アクセルペダルを踏んでいる間は設定車速の調整はできません。

設定車速を下げるときは

SET－スイッチで設定車速を下げる

ACC制御中にSET－スイッチを一回押し下げると設定車速が1km/h減少します。
また、SET－スイッチを押し下げ続けると、車速が5km/h間隔で減少します。
  • 設定車速は状況に応じた適切な車速を設定してください。
  • 実際の車速が設定した車速となるまでには時間差があります。
  • 設定車速よりも低い車速で追従しているときは、自車も減速しますが、設定車速は減少しません。
  • 停車保持状態中では車速の設定はできません。

ブレーキペダルで減速する

ACC制御中にブレーキペダルを踏むと制御はキャンセルされ、減速することができます。
設定したい車速まで減速して、SET－スイッチを押し下げると、そのときの車速が設定車速に設定されます。
  • ブレーキペダルを一度踏むと、ACC制御はキャンセルされ、ペダルを離してもACC制御状態には戻りません。

一時的に車速を上げるときは

アクセルペダルを踏み込めば、一時的に車速を上げることができます。
アクセルペダルを離せば、自動的に元の設定車速に減速してACC制御を再開します。
  • アクセルペダルを踏んでいる間はブレーキ制御や警報は行いません。
  • 設定車速は状況に応じた適切な車速を設定してください。
  • アクセルペダルを踏んでいる間は設定車速表示が灰色に変わります。
  • 状況によっては、アクセルペダルを離した後一定時間、ブレーキ制御や警報が働かないことがあります。
  • アクセルペダルを踏んでいる間は設定車速の調整はできません。

制御を終了するときは

制御のキャンセル

ACC制御中に次のいずれかの操作をすると、ACC制御はキャンセルされ、スタンバイ状態になります。
制御開始条件が再び成立すれば、SET－またはRES＋スイッチで制御開始できます。

  • CANCELスイッチを押す
  • ブレーキペダルを踏む（停車保持状態を除く）
  • ACC ON/OFFスイッチを押してもACC制御をキャンセルできます。
    このとき、ACCはOFFになります。
  • CANCELスイッチまたはACC ON/OFFスイッチを押して停車保持状態を解除した場合は、電動パーキングブレーキが自動的に作動し、車両は停止します。
ACC制御がキャンセルされスタンバイ状態になると、ACCインジケーター、設定車速、前方車両表示や車間設定表示が灰色に変わり、インフォメーション画面と運転支援表示の車間設定表示や前方車両表示（前方車両を検出しているときのみ）がスタンバイ表示に切り換わります。
表示タイプ1

表示タイプ2
また、次のような状況では、ブザーとともにインフォメーション画面に警告が表示されACC制御は自動的にキャンセルし、ACCスタンバイ状態となります。
  • ASCをOFFにしたとき
  • ABS、ASC、トラクションコントロール、FCMまたはHDCが作動したとき
  • 電動パーキングブレーキをかけたとき
  • セレクターレバーがまたは以外の位置のとき
  • 運転席のシートベルトを外したとき
  • 運転席のドアが開けられたとき
  • 停車保持状態中に前方車両を見失ったとき
  • 停車保持状態が3分以上経過したとき
  • 急な斜面で停車保持状態中に車両が動き出したことをACCが検出したとき
  • ハンドルをいっぱいに回したとき
  • 急ハンドルを行ったとき
  • エンジンが停止しているとき
ACC制御で停車保持状態のときは、電動パーキングブレーキが作動し停車を維持します。

ACC制御の開始条件が再び成立すれば、SET－またはRES＋スイッチでACC制御を開始できます。

前方車両に追従停車をするとき、急な坂道により停車保持状態を続けることができないと判断した場合、停車保持状態が自動的にキャンセルされます。このとき、インフォメーション画面に警告が表示され、運転者に注意を促します。
ブレーキペダルを踏んで停車してください。
  • セレクターレバーをにしてもACCは自動的に終了しますが、走行中はセレクターレバーをに入れないでください。加減速制御が機能せず、思わぬ事故につながるおそれがあります。
ACCの検出性能低下や一時的に作動できない状態を自動的に判定したときは、ACC制御が自動的にキャンセルされ、ブザーとともにインフォメーション画面に警告を表示して、運転者に注意を促します。
この表示は、ACCが一時的に使用できない状態になったときに表示されます。

次のような状況で、ACCの検知性能が低下したと判断したときは、ACC制御は一時的に停止します。

  • カメラやセンサーに汚れ、雨、雪、氷などが付着しているとき
  • 悪天候（雨、雪、砂嵐など）のとき
  • 前方車両や対向車が路上の水や雪、砂などを巻き上げて走行しているとき
  • 交通量が少なく、前方車両や障害物が少ない道路を走行するとき
  • 違法無線、電線からの火花、レーダー局などから、非常に強い電磁波を受信したとき

このとき、次の警告が表示されます。

ACCが作動できる状態になると、警告表示は自動的に消えます。
警告表示が消えない場合はシステムの異常の可能性があります。三菱自動車販売会社にご連絡ください。

システムに異常があるとき、ACC制御は自動的にキャンセルされ、システムがOFFとなります。このとき、ブザーとともにインフォメーション画面に警告が表示されます。

エンジンスイッチの電源モードをOFFからONにしても再び表示される場合、三菱自動車販売会社で点検を受けてください。

ACCをOFFにする

ACCがON状態でACC ON/OFFスイッチを押すとACCはOFFになります。
  • ACC制御中でも制御を停止してACCはOFFになります。
  • ACCをOFFまたはエンジンスイッチの電源モードをOFFにすると設定車速はリセットされます。
  • エンジンスイッチの電源モードをOFFにして再度エンジンスイッチの電源モードをONにしたときは、ACCはOFFになります。

制御を再開するときは

CANCELスイッチやブレーキペダルで制御をキャンセルした後（ACCスタンバイ状態）、RES＋スイッチを押し上げると、表示されているキャンセル前の設定車速でACC制御を再開します。
停車保持状態中にACCが前方車両の発進により追従再開可能な状態になると、インフォメーション画面に「ACC追従再開できます」が表示されます。このとき、RES+スイッチを押すと、追従再開が設定され、前方車両が3秒以内に再発進すると、自動的に走行を開始します。
追従再開を設定した後、3秒以上前方車両が再発進しない場合、車両は停車保持状態に戻ります。
  • 制御を再開できる条件は、制御開始の条件と同じです。
  • ブレーキペダルを踏んでいるときに、ドライバーがスイッチ操作をしたときは、車両は再発進しません。

設定車間距離を変更するときは

ACC車間設定スイッチを押すごとに設定車間距離が「長」から「短」へ順に切り換わり、「長」に戻ります。ACCをOFFまたはエンジンスイッチの電源モードをOFFにしても設定は保持されます。
  • 車間距離は車速に応じて変化し、車速が高いほど長くなります

設定車間距離

ACCを使用せずにクルーズコントロール（自動定速走行装置）を起動するときは

エンジンスイッチの電源モードがONでACCがOFFのとき、ACC ON/OFFスイッチを押し続けると、クルーズコントロールが起動します。
メーター内のクルーズコントロール表示灯（灰色）が点灯します。

エンジンスイッチの電源モードをOFFにするとクルーズコントロールはOFFになります。

  • クルーズコントロールは、前方車両に対する接近警報や車間距離制御を行いません。

次のような状況では、クルーズコントロールは自動的にキャンセルされます。

  • ASCをOFFにしたとき
  • ABS、ASC、トラクションコントロール、FCMまたはHDCが作動したとき
  • 電動パーキングブレーキをかけたとき
  • セレクターレバーがまたは以外の位置のとき
  • 運転席のシートベルトを外したとき
  • 運転席のドアが開けられたとき
  • エンジンが停止しているとき
  • ハンドルをいっぱいに回したとき
  • 急ハンドルを行ったとき

クルーズコントロールの使い方

クルーズコントロールはアクセルペダルを踏まずに一定のスピード（約30～120km/h）で定速走行する装置です。

  • クルーズコントロールを使用するときは、法定速度を守り、道路状況に合った適切な車速を設定してください。
  • 次のような道路では安全のため、使用しないでください。
    • 交通量が多く車間距離が十分取れない道路
    • 急なカーブや見通しの悪い道路
    • 滑りやすい道路（凍結路、積雪路、砂利路またはぬれた道路）
    • 長い急な下り坂
  • 定速走行しないときは、安全のためクルーズコントロール機能を停止してください。
  • 上り坂や下り坂では、状況により一定の速度を保てない場合があります。
  • 急な上り坂では、設定した車速を下回ることがあります。
    このような場合は、アクセルペダルを踏んで希望の車速まで加速してください。
  • 急な下り坂では、設定した車速を上回ることがあります。ブレーキペダルを踏んで減速してください。この場合、定速走行は終了します。

クルーズコントロールスイッチ

  • 番号 説明
    1 CANCELスイッチ
    定速走行を終了するときに使用します。
    2 クルーズコントロールON/OFFスイッチ
    クルーズコントロール機能を作動または停止するときに使用します。
    3 RES＋スイッチ
    設定車速を上げたり、定速走行を終了した後、元の設定車速に戻すときに使用します。
    4 SET－スイッチ
    設定車速を下げたり、定速走行する車速を設定するときに使用します。
  • クルーズコントロールスイッチを操作するときは、個々のスイッチを確実に押してください。
    2個以上のスイッチを同時に押すと、定速走行が自動的に終了することがあります。

希望車速を設定し、定速走行するときは

  1. エンジンスイッチの電源モードがONの状態のときに、クルーズコントロールON/OFFスイッチを押し続けるとクルーズコントロール機能が作動し、メーター内のクルーズコントロール表示灯（灰色）が点灯します。

    表示灯
  2. 希望する車速まで加速または減速し、SET－スイッチを押し下げて手を離すと、メーター内のクルーズコントロール表示灯が緑色に切り換わり定速走行が開始されます。

    表示灯
  • スイッチから手を離したときの車速が設定されます。
  • エンジンを止めるとクルーズコントロール機能は自動的に停止します。

設定車速を変更するときは

アクセルペダルを使って
希望する車速まで加速し、SET－スイッチを押し下げて手を離します。
  • スイッチから手を離したときの車速が設定されます。
ブレーキペダルを使って
希望する車速まで減速し、SET－スイッチを押し下げて手を離します。
  • スイッチから手を離したときの車速が設定されます。
クルーズコントロールスイッチを使って

RES＋スイッチを押し上げ、またはSET－スイッチを押し下げ続け、希望する車速になったら手を離します。

  • 番号 説明
    1 加速したいとき
    2 減速したいとき
  • スイッチから手を離したときの車速が設定されます。
  • RES＋スイッチを押し上げ、またはSET－スイッチを押し下げてすぐに手を離すと、設定車速を約1km/hずつ微調整することができます。

一時的に加速または減速したいときは

一時的に加速したいときは
アクセルペダルを踏んで加速します。
アクセルペダルから足を離すと自動的に元の設定車速に戻ります。
一時的に減速したいときは
ブレーキペダルを踏んで減速します。
元の設定車速に戻すときは、RES＋スイッチを押し上げます。
定速走行終了前の設定車速に戻すときは

定速走行を終了するときは

次のいずれかの操作で定速走行が終了します。

  • クルーズコントロールON/OFFスイッチを押す
  • CANCELスイッチを押す
  • ブレーキペダルを踏む

また、次の場合も自動的に定速走行が終了します。

  • セレクターレバーをにしても定速走行は自動的に終了しますが、走行中はセレクターレバーをに入れないでください。エンジンブレーキが効かなくなり、思わぬ事故につながるおそれがあります。
  • 上記以外のときに定速走行が自動的に終了した場合は、クルーズコントロールに何らかの異常が発生していると考えられます。
    クルーズコントロールON/OFFスイッチを押してクルーズコントロール機能を停止し、三菱自動車販売会社で点検を受けてください。

定速走行終了前の設定車速に戻すときは

定速走行を終了した後でも車速が約30km/h以上であれば、RES＋スイッチを押し上げることにより、メーター内のクルーズコントロール表示灯（緑色）が点灯し元の設定車速に戻すことができます。

表示灯

ただし、次の場合はRES＋スイッチを押し上げても、元の設定車速に戻すことはできません。もう一度車速を設定し直してください。

  • エンジンを止めたとき
  • クルーズコントロールON/OFFスイッチを押したとき
  • 車速が約30km/h以下に減速したとき
  • クルーズコントロール表示灯が消灯しているとき

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