車線逸脱防止支援機能[LDP]

LDP: Lane Departure Prevention

車線逸脱防止支援機能[LDP]は、カメラで走行車線(レーン)を認識し、走行車線を逸脱しそうな状況において運転者が自車を車線内に戻す操作の支援をします。

フロントガラス上部のカメラにより走行車線の左右の車線を検知します。
システムの作動

  • LDPには限界がありますので、機能を過信しないでください。
  • 脇見運転やぼんやり運転などの前方不注意や悪天候などによる視界不良を補助するものではありませんので、常にハンドル操作をして進路を修正し、安全運転に心がけてください。
  • 次の注意事項を守り、LDPを正しく使用してください。思わぬ事故につながるおそれがあります。
    • LDPはハンドル操作をするわけではありません。運転者は必ずハンドルを持ち、車線を逸脱しないように安全運転を心がけてください。
    • 高速道路などのよく整備された道路で使用してください。天気や道路状況により車線が検出できないことがあります。
  • 車両の移動方向に方向指示レバーを作動させずに移動を開始したり、建築地帯などの交通整理ですでにある車線を横断したりするときシステムが作動することがあります。そのときはハンドル操作を行い進路修正してください。
  • 次のような状況では、思わぬ事故につながるおそれがあるため、LDPを使用しないでください。
    • 悪天候(雨、雪、霧など)のとき
    • 凍結路や積雪路など滑りやすい路面を走行するとき
    • 急なカーブ、急な上り坂・下り坂が繰り返されるとき
    • 工事中の道路や車線規制がある道路を走行するとき
    • 車線の幅が狭い道路を走行するとき
    • 摩耗しているタイヤ、空気圧不足のタイヤ、タイヤチェーンを装着しているときや、三菱自動車純正品もしくは三菱自動車販売会社で購入したタイヤ以外を使用しているとき
    • 純正品以外のブレーキ部品、サスペンション部品を使用しているとき
    • トレーラーをけん引するとき
  • 次のような状況では、車線を正確に検出できず、適切な作動ができない場合があります。
    • 検出しにくい車線(不明瞭な車線、黄色の車線、一般的でない車線、水たまり・汚れ・雪などで隠れている車線)がある道路を走行するとき
    • 連続していない車線がある道路を走行したとき
    • 急なカーブのある道路を走行するとき
    • 道路上に影、雪、水たまり、わだち、道路のつなぎ目、線状の補修痕などがあるとき(これらのものを車線として検出して警報する場合があります。)
    • 車線の分岐・合流のある道路を走行したとき
    • 自車が車線に対してまっすぐに走行していないとき
    • 先行車との車間距離が短く、カメラの検出範囲がさえぎられるとき
    • 雨、雪、汚れなどがフロントガラスに付着しているとき
    • 汚れなどでヘッドライトの明るさが不十分なときやヘッドライトの光軸調整が適切に行われていないとき
    • 前方から強い光(太陽光など)を受けているとき
    • 急な明るさの変化が起こったとき(トンネルの出入り口など)
  • LDPが作動しているときは、ブレーキの作動音が聞こえることがありますが異常ではありません。

システムの作動

次の条件がすべて成立すると、システムが作動します。

  • 車速が約60km/h以上のとき
  • 方向指示レバーを操作していないとき
  • 非常点滅灯が作動していないとき
  • 自車の左右にある車線が認識できている環境のとき
  • システムがONのとき
走行車線の右側もしくは、左側の車線に近づいたと判断すると、ステアリングが振動するとともにインフォメーション画面のLDP表示が点滅します。
同時にブレーキを短時間制御し、車両を車線内に戻す方向に制御力を短時間発生させて車両を車線内に戻す操作を促します。
  • 車両の移動方向に方向指示レバーを作動させているときは警報を行いません。

システムをON/OFFするときは

  • エンジンスイッチの電源モードをOFFにするとシステムはOFFになります。

LDPスイッチで切り換えるには

LDPスイッチを押すとLDP表示灯が点灯し、システムがONになります。もう一度LDPスイッチを押すと、LDP表示灯が消灯し、システムがOFFになります。

インフォメーション画面で切り換えるには

  1. マルチインフォメーションディスプレイのメインメニューからまたはスイッチを押して、「設定」を選びダイヤルスイッチを押します。
    設定メニューが表示されます。

  2. 設定メニューからダイヤルスイッチを回して、「運転支援」を選びダイヤルスイッチを押します。
    マルチインフォメーションディスプレイ
  3. ダイヤルスイッチを回して、「車線逸脱」を選びダイヤルスイッチを押します。
  4. ダイヤルスイッチを回して、「車線逸脱防止」を選びダイヤルスイッチを押します。
  5. LDP設定画面が表示されるので、ダイヤルスイッチを回して、「OFF」または「ON」を選択します。
    ダイヤルスイッチを押すことで、LDPのON/OFFを切り換えることができます。

システムが一時的に作動しないときは

車両のコンディションにより、システムが一時的に作動しない場合があります。
各コンディションの処置方法に従い、システムを作動してください。

コンディションA

次の場合、警報やブレーキ制御の機能が働きません。

  • 車線変更のために方向指示レバーを操作しているとき(方向指示レバーを戻した後も約2秒間は車線を逸脱してもシステムは作動しません。)
  • 車速が約60km/h未満のとき

上記の状態が解消されると、システムは自動的に作動を再開します。

コンディションB

次の場合、ブレーキ制御の機能が働きません。(警報は作動します)

  • ブレーキペダルを踏んだとき
  • 車線を変えるために必要なだけハンドルを切ったとき
  • LDPシステム作動中に、車両を加速したとき
  • 非常点滅灯が作動しているとき
  • 高速でカーブを曲がるとき

上記の状態が解消されると、システムは自動的に作動を再開し、ブレーキ制御機能が働きます。

コンディションC

次の場合、ブレーキ制御の機能が働きません。

  • 警告メッセージ:「滑りやすい路面のため現在使用できません」
    • アクティブスタビリティ&トラクションコントロール[ASTC](トラクションコントロール機能以外)またはABSが作動したとき
  • 警告メッセージ:「作動範囲外のため現在使用できません」
    • ASTCをOFFにしたとき
    • ドライブモードが「GRAVEL」、「SNOW」、「MUD」または「SAND」のとき

システムの停止した状態が解消されたら、次の方法で処置してください。

  1. LDPスイッチを押して、LDPをOFFにします。
  2. 再度、LDPスイッチを押して、LDPをONにします。

高温による一時的な作動不良
炎天下に駐車したときなど、車両が高温状況のときは、インフォメーション画面に警告が表示され、一時的に作動が停止します。
カメラの温度が規定の範囲内になると、警告表示は消えて、システムは自動的に再開します。

システムに異常があるときは

システムに異常があるときは、インフォメーション画面に「システム故障取扱説明書を見てください」が表示され、LDP機能は自動的に停止します。

警告が表示されたときは、次の方法で処置してください。

  1. 安全な場所に停車し、エンジンを停止します。
  2. エンジンスイッチの電源モードをONにします。

再び警告が表示される場合は、すみやかに三菱自動車販売会社で点検を受けてください。

カメラの取り扱い

フロントガラス上部にカメラが装備され、LDPシステムで使用しています。
カメラおよびセンサーの取り扱い