アンチロックブレーキシステム[ABS]
アンチロックブレーキシステム[ABS]は、急ブレーキや滑りやすい道路でブレーキを踏んだときに車輪のロックを防止し、制動力を維持し、かつ安定した車体姿勢とハンドル操舵性を保つ装置です。
- ABSは制動時の車体安定性を確保するためのもので必ずしも制動距離が短くなるとは限りません。ABSを過信せず、十分な車間距離をとって安全運転を心がけてください。
- 雪道を走行した後は足まわりに付いた雪や泥を取り除いてください。足まわりを清掃するときはホイール付近に付いている車速感知装置や配線などを傷付けないよう十分注意してください。
- 4輪とも同一サイズ、同一種類の指定タイヤを装着してください。
サイズや、種類の異なるタイヤを混用すると、ABSが正常に作動しなくなるおそれがあります。 - 市販のリミテッドスリップディファレンシャル[LSD]を装着しないでください。ABSが正常に作動しなくなるおそれがあります。
- 次のような場合は、ABSの付いていない車に比べて制動距離が長くなることがありますので、速度は控えめにし、車間距離を十分とって運転してください。
- 砂利道や深い新雪路を走行するとき
- タイヤチェーンを装着しているとき
- 道路の継ぎ目や段差を乗り越えるとき
- 凸凹道などの悪路を走行するとき
- マンホール、工事用の鉄板、白線の上、段差を乗り越えるときなど、車輪が滑りやすい状況では、車輪のロックを防止するため急制動以外でもABSが作動することがあります。
- ABSが作動すると車体、ハンドル、ブレーキペダルに振動を感じたり、作動音が聞こえます。
また、ブレーキペダルを踏み込んだときに固く感じることがあります。
これは装置が正常に作動していることを示すもので異常ではありません。そのままブレーキペダルを強く踏み続けてください。 - 次のような場合は、エンジンルーム内より作動音がすることがあります。また、ブレーキペダルにショックを感じることがあります。これはABS装置の作動をチェックしているためで異常ではありません。
- エンジンスイッチの電源モードをONにしたとき
- エンジンをかけてすぐに走行したとき
- ABSは、発進後車速が約10km/hになるまで作動しません。
ABS警告灯
システムに異常があると警告灯が点灯します。
正常なときはエンジンスイッチの電源モードをONにすると警告灯が点灯し、数秒後に消灯します。
- 次のように警告灯が点灯したときは、ABSは作動せず普通のブレーキとして作動します。このときは、三菱自動車販売会社で点検を受けてください。
- エンジンスイッチの電源モードをONにしてもABS警告灯が点灯しない、または点灯したまま消灯しないとき
- 走行中にABS警告灯が点灯したとき
- リヤデフロックを作動させると、ASTC作動表示灯、ASTCOFF表示灯およびABS警告灯が点灯し、ASTCおよびABSの機能を停止しますが故障ではありません。リヤデフロックを解除すると各表示灯、警告灯は消灯し、再度ASTCおよびABSが機能し始めます。
ASTC作動表示灯/ASTC OFF表示灯
走行中に警告灯が点灯したときは
ABS警告灯のみが点灯したときは
- 急ブレーキや高速走行を避け安全な場所に停車します。
エンジンを停止し、再度エンジンをかけ、しばらく走行した後に、警告灯が消灯したら、ABSの故障ではありません。
しばらく走行しても警告灯の点灯が継続したときは三菱自動車販売会社で点検を受けてください。
このとき、ABSは作動せず、普通のブレーキとして作動します。 - バッテリーが電圧不足のときにエンジンをかけると、警告を表示することがありますがABSの故障ではありません。このようなときは、しばらくアイドリング回転でバッテリーを充電してください。充電しても警告が表示されたときは三菱自動車販売会社で点検を受けてください。
ABS警告灯とブレーキ警告灯が点灯したときは
ABS警告灯
ブレーキ警告灯
ブレーキ力の配分機能が作動しないことがあるため、急ブレーキをかけたときに車体姿勢が不安定になるおそれがあります。
急ブレーキや高速走行を避け、ただちに車を安全な場所に止めて三菱自動車販売会社にご連絡ください。
- ABS警告灯とブレーキ警告灯は同時に点灯します。